物語の土台になっているドラゴンの生態が、まるで実際に生きているものを観察したかのように詳細であり、また論理的で素晴らしいです。この生態の事細かな設定が、ドラゴンの仕草や行動に矛盾なく表れていて、大変読みやすく、そしてなんと言ってもわくわくします。しかもその内容がこれまでにあったドラゴンの伝承を書き写したものではなく、全く新しいドラゴン像を築き上げていて、作者の発想力を尊敬します。
身直にドラゴンがいる世界観で、魔法などファンタジー要素も盛り込みつつ、貴重なリアルな獣寄りのドラゴンが登場するの描写が好印象です。
ドラゴンが宝石の量で人を見るというのが新しい。そしてプラチナドラゴンが健気で可愛い。飛ばされた先で出会った辺境領主と、その巨大な騎竜もまたカッコイイ。今後どうなって行くのか楽しみな作品です!