手段を選ばぬ復讐者

「あっはははは! 最初から貴方だけを私の手で殺すのが目的だったのよ!!」


 リリの肉体を乗っ取ったリートゥが、リリのしない下卑た笑いをしている。


「その為に貴方の技術を教え込ませた! 他の吸血鬼を殺す事なんて貴方を殺す為の演習でしかないわ!!」


 まさか何年も前から意識を電子頭脳に移していたとは。

 だから肉体が衰えていても焦りを見せなかったのか。


「貴方を父と慕うこの愚かなサイボーグはまだ意識が残っている! さあ、貴方にこの肉体を攻撃することが出来るかしら!?」


 リリの肉体が銀の剣を持ち、幾度も共に練習した構えを取る。

 【不死者の王】ノー・ライフ・キングを消滅させるために完成させた、私とリリの集大成だ。

 それは避ける事が叶わぬ不可避の連撃。当然、私にも通用するだろう。


「死になさい! このクソ吸血鬼が!! ようやく貴方をバラバラに出来る!!」


ダッ!


 リリの口でリートゥがそう叫びながら、リリは剣の先を背中側に向けたまま右足を大きく踏み込み、右手を突き出したままこちらの懐へと突進を始めた。

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甘えたがりの『人工改造半吸血鬼』《ハイブリッド・ダンピール》 @dekai3

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