私は星が好きだった。ーーー

帰り道のこと

こうして私達は秘密の関係となった。

愛おしげに手を絡め歩く帰り道。

ふと気になった事を星に聞く。

「先輩と付き合うって話はなんだったの？」

今だからこそ聞ける、先輩の話。

「あぁ、アレはね、、、」

そして語られる真実。

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『俺と付き合ってくれないか？』

『ごめんなさい私ひなちゃん、いえ高宮日向さんの事が好きなので無理です。』

『ーーー俺を断る理由付けではなく無く、本当に？』

『はい、もちろんです。ひなちゃん以外を好きになる事は一生ないでしょう。』

『それを高宮は？』

『知りませんよ。でも逃すつもりはありませんので。』

『やはり、そう言うところもいいな。

俺が君を意識をし出したのは高宮と一緒に居る君が高宮を熱い眼差しで見つめていたのを見掛けたからなんだ。愛情深い子なんだなって。』

『ーーーなのにひなちゃんを使って私に告白とか、最低ですね。』

『待ってくれ。あの視線が恋愛の方だと思わなかったんだ。幼馴染と聞いたし友愛、又は家族愛かと。』

『それでもひなちゃんを使うのは卑怯ですよ。』

『それだけ本気なんだと感じて欲しいんだが。』

『本気であろうと関係ありません。お断りします。』

トンットンッ、ーーースッ。

こそっ

『（おいっ、まさか高宮を呼んだのか？）』

『（いえ。ただ時間と場所は聞こえちゃっていたかもしれませんね。）』

『（なるほど。俺を使って逆に高宮の気を引く為にあの紹介を甘んじて受けたワケか。）』

『（いいじゃないですか。これくらい協力してくれても。あなたは私の大事な（・・・・・）ひなちゃんを使ったんですから。）』

『（すまん、俺が悪かったな。だがそんな風に高宮に一途な君が益々好きになってしまった、がーーーここは譲ろう。）』

『（とりあえず友達として）付き合ってくれないか？』

『分かりました、良いですよ。ーー私の気持ちは変わりませんが。』

カタッ。。

『（ふぅ、これでいいか？）』

『（はい、満足です。ありがとうございます。）』

『（でも言った言葉に偽りはない。まずは友達として俺を知ってくれ。そして改めて答えをくれ。それくらい良いだろ？）』

『はぁ、『分かりました、良いですよ。ーー私の気持ちは変わりませんが。』』

『（ふっ、また連絡取るからよろしくなっ。じゃあ部活へ向かう。）』

『（ひなちゃんは体調不良で休みですので、宜しくお願いします。）』

後ろ手を振って去っていった。。。

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「そうだったの？！えっ、じゃあ断ってたってこと！？

しかも私にワザと聞かせる為に協力してもらったとか、、、」

衝撃の事実に驚きっぱなしだ。

そんな中不安げな表情の星。

「私の事嫌いになった？」

潤んだ瞳は反則だと思いながらも本音を述べる。

「嫌いになる訳ないよ。

長い付き合いだよ、星の性格くらい大体把握してるよ。実はその潤んだ瞳も意識して出せるってこともね。

でもそんな星が好きなんだ、愛してる。」

そう言うと一瞬驚いた顔をしたあと、口元を上げ

「そんな私を好き過ぎて、遠くからずっと熱い視線をくれていたひなちゃんが大好きよ。」

そう言われタジタジだ。全部の行動が筒抜けのようだ。私が星を知っている様に星も私を知っているのだから。

話題を戻す。

「そうだ、先輩にはお礼を言わないと。

ーーーあとこれ以上私の大事な（・・・・・）星に関わらないように釘を刺さないといけないから、明日約束取り付けてくれるよね？」

そう星に問えば、快く引き受けてくれたのだった。

『、、、、何故か寒気がする。。』

何処かでそんな声が響いたとか。。。