アフタークロニクル

カナンc

闇の支配者

闇の魔王ブーヨの野望は、この王国ダーククロニクルを支配下におくだけでなく、地球の征服も企んでいた。王国ダーククロニクルは日々、発展を遂げてきた。

自動人形オートマタを労働力にしてこの首都の経済は成り立っている。

つまり、首都圏の経済が潤えば、地方都市の経済も活性化するというわけである。

ブーヨ「我の野望はこの国だけでなく、地球までも支配することだ」

ブーヨという若い魔王の男は地球の歴史や地理までも詳しく調べていた。

まずは万里の長城を築いた始皇帝についてである。

戦国時代の結果、秦が最強の国として他国を征服し、全土を統一した。秦の嬴政(秦の時代、紀元前247年~221年の王)は始皇帝になり、秦によって最も短い期間、支配された。

始皇帝は中国北部の長城建設に着手した。特に北部は秦、趙、燕の国によって築かれ、北方モンゴルからの攻撃を防ぐため、一直線の壁が作られた。

ブーヨ「始皇帝か。その業績は我も認めてるが。奴が望んだ不老不死が今の中国でも研究が進んでるとな」 

ブーヨは美人秘書ソルベ·シェルヴィーノに尋ねる。

ソルベ·シェルヴィーノ「はい。ブーヨ様の仰るように始皇帝は不老不死を望んでた、と。しかし、彼がアーサー王やナポレオンと違うのはやたら生に執着してたことくらしいしか‥‥」

ブーヨには悪魔ディアボロの血が半分流れている。

悪魔ディアボロは不滅の命を持っている。しかし、ブーヨには半分人間の血が受け継がれているので不老不死ではない。悪魔ディアボロはこの国において畏怖されてきた存在であるが、そのシャープな頭脳と弁舌から政治家や企業家になる者が多い。

漆黒の髪に赤い瞳のブーヨは威厳に満ちた態度を示す。

ブーヨ「ソルベ、我は半分人間だ。完全に悪魔であれば母上のようになれたであろうよ。大丈夫だ、我は人間でもあり悪魔でもあるからな」

ブーヨは顔を赤らめながらソルベに耳打ちをする。

ソルベ「はい。ブーヨ様は誇り高き魔王です」

凛々しくも気高き闇の魔王は頷く。


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