しんじゅくの、みみず

瞑想ちゃんねる

短編其の1


:::::::::::::


ひとはわたしを

みみずとよんだ

にぎやかな

しんじゅくにしぐち

かんらくがいの


いっちょうめ

えろす、まんてん

ぬーどしょー

みせものごやの

ごみばこちかく


そこがわたしの

うまれとそだち

えさはそう

そこからはいせつ

されたものなり


ははしらず

ちちおやしらず

ひとりきり

びると、びるとの

すきまのしっち


しんじゅくの

うまれといえば

きこえはよいが

くうきはいびつ

よどんだごみばこ


あさとひる

すがたをかえる

このまちの

なりゆきみまもり

いくすうねんか


あこがれは

ひがしたんざわ

ひるがたけ

そこでうまれて

しねればよかった


そのばしょの

みみずはじゆう

えさおおく

みずもじゅんたく

だれかがいってた


しかのむれ

やまびるおおく

ひとこばむ

いせさわおおたき

はやとおおたき


じぞうおね

げんぞうおねが

まもるやま

そこでしぬんだ

そこまでむかう


にしにいく

にしにいったら

たんざわが

おれをまってる

いまは、まだ、まて


よるよ、こい

はやくはじまれ

ぬーどしょー

そしたらおれの

えさがでるだろ


::::::::::


おどりひめ

りはーさるまえ

たばこすう

さいきん、かのじょは

このろうじうらで


きつえんを

ばれないように

ぷかぷかと

おれはしってる

おれだけしってる


みよりなく

くらしはひとり

おどりだけ

それが、かのじょの

いばしょ、なるもの


ひとりきり

あまり、かたらず

きたぐにの

しゅっしんぐらいを

せんでんしてた


そのほかは

はぐらかしては

うそついて

じぶんのことを

ひつよういじょう


かいじせず

ただひとりきり

おどるだけ

おとこのよくぼう

みたすがしごと


::::::::::


まいひめは

だぁれもいない

このばしょで

たばこくわえて

ときにいうのだ


…よし、いこう

 わたしは、いきる

 きょうもいく

 まけない、ぜったい

 ここから、そうよ…


そのこえは

ほそくかれんな

からだから

はっするものとは

おもえぬほどに


みちている

きあいと、どりょくと

せっせいと

いきるきぼうと

かがやくたましい


びるの、なか

かのじょは、きえる

がんばれよ

きょうもおどれよ

せいいっぱいに


おれはしってる

たぶん、だれより

ふかくしってる

かのじょの、ことを


::::::::::


なんねんか

まえにかのじょは

ここにきた

おねがいしますと

がんばりますと


りれきしょに

かかれた、けいれき

ばれえでの

ゆうしょう、けいけん

にゅうしょう、たすう


ますたーは

きみなら、もっと

いいばしょで

はたらけるのに

なんでここに、と


いえ、いいの…

まずはここから

このばしょで

ここからはじめて

みたいのです、と


かいがいの

りゅうがくばなしも

あったのだ

ぷりまどんなの

こうほせいとして


それはかこ

ふるびてかびた

がくぶちの

なかにおさまる

むかしのじぶん


みずからの

もとめるおどりを

おどりたい

ちがうおどりを

ちがうしぐさで


ぬーでぃーで

あーてぃすてぃっくで

しげきてき

そんなだんすを

おどって、みたい


せいよくは

いきるこんげん

そのいみを

まなんで、みたい

もっと、しりたい


まなぶのだ

すべての、わざを

おどりつつ

おしゃくを、しつつ

ゆびさき、ひとつ


::::::::::


ときはすぎ

いちねん、にねん

たったとき

かのじょのうわさは

きたのはてから


みなみまで

はてなくとどいて

ゆうめいに

ぜんこくざっしの

ひょうしにのって


しまぐにで

いちばんという

かんらくがい

そこに、かがやく

ほしになっていた


ならぶほし

ほかにはおらず

しゅっきんび

ほーるはうまる

あついねっきで


おこぼれを

すこしいただく

それだけで

いきていけるのさ

わたしは、みみず


::::::::::


きんようび

しゅっきんちょくごの

ひかえしつ

かのじょは、けしょうで

きあいをかくす


じかんまえ

りはーさるしょー

おわるころ

すでにまんいん

おんれいまつり


うぃるすに

おきをつけあれ

まずは、てに

すぷれーかけて

しょうどくしましょ


どりんくを

ついでまわって

あいきょうを

ふりまきながら

せくしーいしょう


おさわりは

きんしよ、だめよ

みていてね

ほろよいきぶんで

かまわないから


おまちあれ

もうすぐじかん

ぬーどしょー

あなたのために

おどってみせるわ


まばたきも

しないでみてね

いっしゅんも

めをはなさいでね

ぜんぶをみてね


::::::::::


ゆびさきが

おとこをさそう

そのうごき

なまめかしくも

つややかなりや


ぜんほうい

おとこのしせん

あつめては

すきなくむだなく

ゆれるそのむね


ちいさくも

おおきくもなく

ほどよくて

やわらかそうな

ちぶさのかたち


だがそれは

かのじょにいわせりゃ

そえもので

おとこをさそう

しんずいにあらず


だんせいの

せいよくしげき

するならば

むいしき、りょういき

りかいせねばと


だんせいを

ちょくせつてきに

みたすのは

ゆびさき、ひとつ

あしさき、ひとつ


だんせいが

ぼっき、するのは

しぐさなの

ほんのすこしの

こつがあるのよ


これがそう

わたしのもとめた

おどりなの

ばれえとちがう

しぐさのきわみ


あめのひは

あめのおどりこ

なつのひは

もっと、じょうねつ

ひよりもあつく


さむいふゆ

あたためてあげる

せいいっぱい

わたしをかんじて

おんどをかんじて


あきかぜが

ふいたらせつなく

こいごころ

はつこいよりも

せつないこころを


おおつなみ

おしよせたなら

それよりも

はるかにおおきな

いかりを、うつの


ああ、それが

わたしの、おどり

しんじゅくの

よるにさくのは

くろい、はなびら


きゃみそーる

ひもでゆわいた

ぱんてぃーも

あなたをさそう

くもつになるのよ


このからだ

ささげてみせます

みなさまへ

ぼっき、しててね

それをみたいの


::::::::::


さくじつの

きゃくのひとりが

きょうもいる

しゃちょうといってた

なんのしゃちょうか


だきたいの?

わたしのからだを

だきたいの?


でもだめよ

あなたの、めのいろ

せいよくを

とうせいできぬ

そんないろでしょ


きんぴんを

いくらつんでも

このからだ

あなたのものには

なることないのよ


みてるだけ

わたしのおどり

みてるだけ

それがあなたの

たちいち、なのよ


おかねは、ね

800まんえん

それいじょう

いらないように

できているのよ


それいじょう

あったらあしを

ひっぱるわ

ほねのずいまで

しっているもの


わたしを、ね

だきたいのなら

ほんきでね

からだ、きたえて

こころ、きたえて


なにごとも

どうじぬひとに

なってちょうだい

たいぜんじじゃく

わらって、しねる


そんなひとなら

だかれて、いいわ

このみのすべて

すきにしていい


だくなら、ね

けもののように

めちゃくちゃに

なんでも、いいわ

おすきな、ように


むちうちや

ろうそくぜめや

ふくすうかん

おしりのあなや

そのたのぷれい


もしあなた

わらってしねる

そのこころ

もちあわせている

かた、なのならば


すきにして

わたしのくびに

てをそえて

いっしょにしのう、と

いってちょうだい


ふんいきは

おかねでかえない

そのしゅんかん

それでもいいと

おもったならば


そのゆびに

ちからをくわえ

おたがいに

いっしゅんのときを

とわにしましょう


::::::::::


おれはしる

ひとのよくぼう

そのはてと

うつくしく、まう

ひめのいきざま


おれはしる

しほんしゅぎなど

わらわすな

ここにつどった

かおの、みにくさ


まいひめの

きあいにみちた

そのすがた

おれはしってる

かのじょは、いきてる


そのすがた

てつがく、びがく

たちいれぬ

ぼっきをおさめ

よくよく、みろよ


どちらかが

ぜんとかあくとか

いわないが

かがやくたましい

どちらにあるのか


いちもくで

おれはわかるぜ

かがやきだ

こころのかがやき

きらめく、たましい


ろじうらの

みみずはにしに

みをむける

しんじゅくうまれ

わたしは、みみず


:::::::::::::


すてーじの

まいひめおどる

ゆびさきの

しぐさ、ようえん

はだは、つややか


せくしーな

おんみ、つつんだ

そのいしょう

ひもつきぱんてぃー

てんしのはごろも


ひとつづつ

まるめてすてる

まよいなく

ぬいでだいたん

くしゃくしゃ、ぽい


おとことたち

それをよこせと

おおさわぎ

けいびのひとが

なんとかとめた


みんなみて

わたしのおどりを

ちゃんとみて

まばたきせずに

すみの、すみまで


ごらんあれ

わたしの、まいを

このだんす

あなたのために

みんなのために


やきつけて

こうふんしたなら

ぼっきして

それをみるのが

しごくの、たのしみ


そこのかれ

わたしのおしりが

すきなのね

ねったいしせん

せっし50ど


おじいさま

ちくびばっかり

おいかけて

おいしそうでしょ

あじみしますか?


しゃちょうさん

おしりのあなを

みたいのね

いっしゅんだけど

ほら、ほら、ちらり


おきゃくさま

どれがこうふん

するのです

おしり、おむねに

つぼみに、とっき


それぞれの

せいへきさまざま

みたすのよ

せんさ、ばんべつ

じゅうにん、といろ


おどりこは

おとこのしせん

あつめつつ

だいおんりょうの

りずむにのって


おたがいが

たかみにのぼる

みちをしる

そのひ、そのひで

しぐさ、あどりぶ


::::::::::


つやめいて

さそうゆびさき

まったんの

さきまでしんけい

かようものなり


かたちよく

ちいさなおしりも

にんきもの

こっちにむけろ

たかくかかげろ


ひゅー、ひゅーと

さけぶけものの

こえがする

いいぞ、もっとだ

もっと、ひらけよ


まいひめは

ぽーずをかえつつ

しなさだめ

なにがみたいの?

どうしてほしいの?


あどりぶで

めひょうのぽーず

そのすがた

けものそのもの

しっぽが、みえる


ねこのみみ

ないのに、みえる

そのくちに

きばも、みえるぞ

ふしぎなものだ


はぁはぁと

もれるかのじょの

いきづかい

まいくがひろって

ほーるにひびく


せぼねから

あせが、たらたら

おちてきて

ねっきにみちた

すてーじぬらす


めひょうなり

こんやのかのじょは

めひょうなり

しせんをあわすな

くわれてしまうぞ


…この、ままよ

 いいわ、このまま

 だいたん、に

 かんがえないで

 かんじる、ままに…


…ねえ、ますたー

 しょうめいさんに

 おんせいさん

 ついてきてよね

 わたしに、あわせて


おどりこは

ひとりのおとこに

めをつけて

すてーじのうえに

さそってみせる


さあおいで

ここまでおいで

わたくしと

だんすをおどるの

あなたが、いいわ


したいでしょ

わたしにこうふん

してるでしょ

こよいのきゃくでは

あなたが、いちばん


ねえ、きてよ

むつみあいましょ

すてーじで

あなたのからだ、と

わたしのからだ、で


::::::::::


おんがくと

しょうめいかわり

はなげしょう

まんようしゅうの

せかいのなかへ


しょうめいが

あやしや、ぴんくに

かわったら

ぬれたすてーじ

ねやへとかわる


まいひめは

おとこをかれしに

みたてつつ

うなじに、てをそえ

じょうねつてきに


わいしゃつの

ぼたんをはずし

ゆっくりと

みみを、ひとなめ

うなじをぺろり


あらわなる

だんせいのむねに

くちそえて

うわめづかいの

あまえたひとみ


……☓

……☓☓


…あんしんを

 ゆだねていれば

 よいのです

 こよいのたわむれ

 あなたと、いっしょに…


そのこえが

まいくにすくわれ

かいじょうに

ひびきわたれば

いんびなりけり


じっぱーを

おろしてさそう

そのしぐさ

はじらいながらも

だいたんふてき


ふたりして

からんでゆれて

あつくなり

あまいくちづけ

かわすこいびと


あですがた

ふたりはすっかり

みにまとう

ものをなくして

たがいを、だいた


だんせいを

たたせてそこに

ひざまづき

むねからこしを

なめて、なでては


ぼっきした

だんせいじしんに

てをそえて

かのじょはそれを

やさしく、めでる


やがて、そう

はだかのだんせい

ねかしたら

うえにまたがり

りょうてをつなぎ


はらのうえ

へそのあたりに

ごしごしと

こすって、ゆれて

こすって、ゆれて


そうにゅうか

せかんどあるばむ

にきょくめの

さびぶぶんが

るーぷされたら


かんきゃくが

うらやましいと

つばのんだ

ごくり、ごくりと

おれもしたいと


おんがくは

にーるやんぐの

はーべすと

そこでまいひめ

はてるふりして


かんきゃくの

すうにんがそれに

しゃせいする

あーときわまり

おとこ、まんぞく


::::::::::


さあ、いこう

さらばだ、まいひめ

おれはいく

にしをめざして

たんざわ、めざして


はら、みちた

みずもじゅうぶん

もう、きめた

こんやがたびだち

いまが、そのとき


ありがとう

いままで、ながい

つきあいを

きょうのおどりも…

とても、よかった


さちあらん

いのりをこめて

まいひめに

しんじゅくうまれの

わたしは、みみず


:::::::::::::


にしにいく

しんじゅくえきの

かいさつで

ふまれぬように

きをつけながら


ひとしれず

ろまんすかーに

のりこんだ

さがみおおのが

しゅうちゃくらしい


がたごとと

うごきはじめる

そのれっしゃ

きもちたかぶる

たびだちのとき


さようなら

しんじゅくびるがい

おれのまち

いつか、こきょうと

よべるのだろうか


さようなら

まちのあかりよ

わすれない

まいひめ、あなたの

おどるすがたも


にしにいく

めざすはたんざわ

ひるがたけ

しんじゅくうまれ

わたしは、みみず


::::::::::


りらっくす

からだはぜんぶ

ゆだねるの

わたしのからだが

もとめるままに


ゆびさきの

うごくがままに

いしきせず

ながれるみずに

なればいいのよ


かんがえず

なにももとめず

かえりみず

ただよくぼうの

おもむくがまま


ばれえでは

けっしてえられぬ

このきもち

ふりーだんさー

ぬーどだんさー


ぜんぶみて

わたしをかんじて

ぼっきして

それがわたしを

みたしてくれるの


ほんきなの

あそびじゃないのよ

わかってね

しんけんしょうぶ

たたかいなのよ


たかぶらせ

せつなくさせて

もりあげて

ひとなつのこい

わたしにください


まいひめは

おとこのうえで

あですがた

さらして、はてる

といきが、もれる


ぜっちょうは

のうのなかにて

おこるもの

えんどるふぃんなる

のうないぶっしつ


ほーるない

かんきゃくそうだち

あんこーる

もいちどおどれ

さらにおどれと


おまちあれ

おきがえ、たいむ

そのあいだ

すいぶんほきゅうを

おわすれなく、ね


::::::::::


たんしんが

12をすぎて

どようびに

ひづけがかわり

ながれもかわる


おどりこは

ひかえしつにて

こーひーを

ぶらっくのまんま

がぶりとのんだ


ますたーが

だいじょうぶか、と

こえかける


まいひめは

そのこえ、きかず

ぎらりとにらむ


けものの、め

そのめにやどった

けはいは、けもの


…それいじょう

 なにもきかずに

 ほうっておいて


…とめないで

 いまのわたしを

 とめないで


…ねえ、ますたー

 あなたのしごとは

 えいぎょうで

 わたしはおどりこ

 たちばがちがうの


…ほっといて

 おねがいだから

 ほっといて

 いいのよ、こんや

 しんだと、してもね


…けががちの

 わたしをしんぱい

 してくれる

 そのことには、ね

 かんしゃ、してるわ


…でもいいの

 どうでも、いいの

 こんやはね

 しんでも、いいの

 そんなきぶん、なの


::::::::::


あんこーる

はくしゅがもとめる

もういちど

おどってみせろと

たのしませろと


かふぇいんが

からだをみたし

じゅうぶんに

きあいがのって

じゅんび、おーけー


しょうめいさん

おんせいさんも

ついてきて

わたしの、おどりに

わたしの、おどりに


ぶたいそで

つぶっためのなか

うつるのは

きれいな、やまなみ

にしの、やまなみ


しんでいい

わたしは、ここで

しんで、いい

こんやのおどりが

さいごでも、いい


まいひめの

らすとだんすが

しのかげを

やどしてけむる

しんじゅくのよる


::::::::::


おおのえき

にしにむかって

はだのまで

むかうのりもの

どんこうれっしゃ


ずいぶんと

にしへ、にしへと

きたもんだ

ここからあるいて

いかねばならぬ


きたぐちへ

かいさつぬけて

おりたてば

そこがめざした

ばしょのいりぐち


ばかおねを

めざしてすすむ

すこしずつ

ふまれぬように

かわかぬように


みずたまり

ときおりしぶきに

みをひたし

あふれるきぼうに

このみ、ふるえる


とざんぐち

たんざわみみずと

であったら

そのおおきさに

びっくりしたな


どちらまで?

ひるがたけとな

それはまた

ずいぶんながい

みちのりですな


しゅっしんは?

しんじゅくですと

それはまた

ずいぶんこうきな

いえがらですな


きをつけて

みちはけわしく

ひょうこうも

ずいぶんちがう

さんそもうすい


まよったら

けっしてくだらず

のぼるのみ

それがてっそく

とざんのるーる


ほくせいに

いちばんたかく

みえるのが

あなたのめざす

ばしょであります


でも、あなた

たんざわ、めざすと

いうならば

ここがそうです

すでにそうです


もしここに

もとめるものが

ないのなら

すすむとよいかと

ひるがたけまで


もしここが

もとめるものだと

かんじたら

とどまることも…

わるくは、ないかと


::::::::::


しんで、いい

こんや、わたしは

このばしょで

だんすとともに

はてて、しまおう


あんこーる

そのみちびきに

したがって

こきゅうをとめて

しんでしまおう


みじかくて

ながいじんせい

たのしんだ

こんやのわたしは

とっても、きれい


うつくしく

しんでいけるなら

しあわせよ

さがしてたのは

しにかた、なのかも


…じんせいは

 いかにいきるか

 ではないぞ

 いかにしぬるか

 さがすたびなり


そう、そうね

それがせいかい

そのきもち

だれか、わかって

おねがい、だれか


そう、せめて

ふたごのたましい

あるならば

いっしょにしんで

ほしいとねがう


ああ、そうだ

たばこをいっぽん

おいてきた

さいごにいっぷく

しごくのいっぽん


ろじうらで

すってからでも

よかったか


::::::::::


ああ、そうか

ここがたんざわ

そのくうき

みちたりたもう

さいぼうぜんぶ


みてみろよ

かんじてみろよ

よろこびだ

ごーる、しゅうちゃく

もくてき、たっせい


もうすこし

すすんでいこうか

それとも、だ

ここでしのうか

はてても、いいか


もくひょうを

なくしたときに

いきものは


しにいたる

とんだやまいに

おかされる


ああ、まよう

ここがごーるか

みのたけに

あったしにばしょ

そのばしょなのか


ああ、そうだ

たばこがいっぽん

あったはず

にこちん、たーる

たっぷり、つまった


うんめいは

そのいっぽんに

ゆだねよう

おれのからだを

どくでみたして


しぬならば

それもうんめい

しぬるだけ


しなぬなら

それがうんめい

すすむだけ


あわてるな

こきゅうゆっくり…

ひをつけて

からだをみたす

どくを、あじわえ


とおくなる

きおくと、けはい

ろじうらで

うまれた、みみず

わたしは、みみず


::::::::::


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しんじゅくの、みみず 瞑想ちゃんねる @reiwa0528

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