第3話
3月2日 - 兵庫県神戸市でテレクラ放火殺人事件が発生。4名死亡。男2人を逮捕。男1人を指名手配。
僕は島の図書館に通い詰めていた。『隠岐の島殺人事件』って小説を書いている最中だ。
建久4年(1193年)、隠岐一国地頭職に佐々木定綱が補任されたことが吾妻鏡に見える。承久3年(1221年)には後鳥羽上皇が海士郡に流され、19年間配所で過ごし、元弘2年(1332年)には後醍醐天皇が配流される。天皇の配流地は隠岐島後の国分寺説と島前黒木御所説があり、決着が付いていないが、天皇はやがて脱出する。
室町時代の守護は京極氏で、隠岐守護代となったのは京極氏一門の隠岐氏で、東郷の宮田城、後に下西の甲ノ尾城を本拠地とした。これに対して在地勢力は隠岐氏に対立する毛利氏の支援を得て、両者間に戦いも起こったが、尼子氏の滅亡とともに隠岐国は毛利氏一門の吉川元春の支配となった。
3月4日 - ソニー・コンピュータエンタテインメント (SCEI) が家庭用ゲーム機「プレイステーション2」を発売。発売後3日間で約98万台を売り上げた。
今日も図書館に来ていた。
慶長5年(1600年)、堀尾吉晴が出雲・隠岐の国主となるが、寛永11年(1634年)から室町時代の隠岐・出雲の守護家の子孫である京極忠高に替わる。寛永15年(1638年)には松平直政が出雲に入り、以後の隠岐は幕府の天領(松江藩の預かり地)となった。幕府から統治を委託された松江藩は西郷に陣屋を置き、郡代に総括させ、島前と島後にそれぞれ代官を派遣して行政に当たらせた。隠岐の総石高は1万8000石とされたが、実高は1万2000石ほどであった。
3月8日 - 営団地下鉄日比谷線中目黒駅で脱線事故(営団日比谷線中目黒駅構内列車脱線衝突事故)。5人が死亡、60人以上が重軽傷。
図書館で美しい女性にこう言われた。
「あのさん、おぞい…」
この辺の言葉であの人、恐ろしいって意味だと孝江ちゃんが教えてくれた。
3月11日 - 徳島自動車道が全線開通し、四国4県を結ぶエックスハイウェイが完成。
せっかく隠岐の島に来たんだ図書館ばかりじゃ勿体ない。中ノ島にやって来た。
隠岐神社は見応えがあった。
承久3年(1221年)、承久の乱によって隠岐へ配流された後鳥羽天皇(配流時は法皇)は、当地の源福寺を行在所とし、旧在庁官人で海士郡の公文、田荘両職を兼帯した村上氏が身辺警護と監視にあたっていたともいわれている。19年後の延応元年(1239年)2月22日に崩御して同25日に源福寺裏山で火葬にされ、遺灰を埋納して火葬塚を営んだ。万治元年(1658年)、松江藩主松平直政が廟殿を造営し、明治まで維持に努めたが、明治2年(1689年)に廃仏毀釈の影響で源福寺は廃寺(後に復興された)。
海士町後鳥羽院資料館に所蔵される絵図(江戸末期の様子)には、この火葬塚の場所に「後鳥羽院神社」(創建不詳)が描かれており、江戸末期には、島民によりここで祭祀が行われていたといわれている。しかし、1873年(明治6年)、法皇の御霊を大阪府三島郡島本町の水無瀬神宮に奉遷したため、1874年(明治7年)に後鳥羽院神社も取り払われた。なお、神社が取り払われての後も、祭祀が続けられていたといわれる。後に、この神社を中心とした旧源福寺境内地は、後鳥羽天皇の隠岐の御陵「御火葬塚」とされた。
1940年(昭和15年)の紀元二千六百年記念行事の一つとして、島根県が隠岐神社を創建した。1939年(昭和14年)に完成し、1943年(昭和18年)には県社に列せられている。鎮座地は「御火葬塚」に隣接している。
なお、神社が完成した1939年は、法皇の崩御700年に執り行われた「後鳥羽天皇七百年祭」の年でもあった。
3月15日 - 1970年に大阪万博で作られて大阪城敷地内に埋められたタイムカプセルEXPO'70の点検用2号機の開封が行われる。のち慎重に開封・収納品点検・再密封を施したうえで2000年11月23日、再び同じ位置に埋められた。次の開封点検は2100年の予定。
隠岐の島で育てられた西条孝江は、数日後に迎える18歳の誕生日に、祖母の千代と刑事の松田泰史とともに、父・西条日本丸の住む東京の屋敷に引き取られることになっていた。孝江は、東京行きの直前に、好奇心に駆られて別館の開かずの間に入ったところ、そこには血がついた木刀があった。その頃、東京からの迎えとして檜山充と伊藤涼太が来訪する。
檜山と伊藤は松田の上司だ。
「殺人鬼の潜んでる街にこんな若い子を置いとくわけにはいかない」と、松田。
「松田って優しいよな?」と、檜山。
「顔は怖いけどな?」と、伊藤。
3月18日 - 兵庫県津名郡淡路町と東浦町(現:淡路市)で淡路花博(ジャパンフローラ2000)開幕。
夜の隠岐の島をスポーツカーが疾走し、海に転落する。小説家の僕は脱出して助かったが、同乗していたセックスフレンドの和泉は溺れ死ぬ。車内から危険な薬物が見つかったために、和泉の死因が疑われ、僕は裁判にかけられることになる。
担当刑事の行徳甚助は、友人の精神科医、美女木に僕の精神鑑定を依頼する。過激な犯罪小説で人気の僕には、故郷の東武市で殺人の嫌疑をかけられた過去があったのである。証拠不十分で釈放された僕は美女木に興味を持ち、自分の精神分析を依頼する。
言葉巧みに他人を操る僕は、たちまち美女木の関係者たちと親しくなっていく。周囲で次々と殺人事件が起こり、美女木は犯人は夏目だと断定する。しかし、夏目はセクシーな美女木と関係を持ってしまう。美女木と2人きりの時には平然と殺人を告白する夏目だが、その言葉が真実だとは限らない。小説家らしい架空の話かも知れないのである。
行徳刑事が汚職警官である事実を知る美女木は、3年前に精神鑑定で大失態を演じており、それが人生の汚点になっていた。しかし、その失態も「行徳によるねつ造」だと話す夏目に翻弄され続け、混乱した美女木はついに西郷にある廃墟にて行徳を射殺してしまう。
3月27日
小渕恵三首相の決裁に基づき、第1回教育改革国民会議を開催。
『NHKニュース7』においてリアルタイム字幕放送が開始される。
僕はWANDSが解散したことにショックを受けた。『時の扉』はよかったな〜。
和泉はあの図書館で僕に声をかけてきた美女だ。
あの美女木って精神科医美人だったな〜、名前がピンクだなんて嘘くせー!美女木ピンク、笑える名前だよな!?
3月31日 - 有珠山が23年ぶりに噴火。
和子、若葉、パープル、郁恵、士郎の5人を殺したのは僕だ。和泉は事故死だ。
僕は5人を殺したことで風魔法を覚えた!
1月から今日までがクエスト期間だった。
僕を犯罪者扱いした東武市をぶっ潰してやる!
隠岐の島殺人事件 鷹山トシキ @1982
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