真夜中のインターミッション
真辺透名
第1話 序章
わたしは日常の『起』の部分を夜に程よく置いている。昼間が嫌いな訳では勿論ないのだけれど、夜の方が好きだからだ。インターミッションという言葉があるのだけれど、これは映画館で行われる途中休憩(今ではあまり聞かないが)を意味する。勿論インターミッションなどという言葉を使わずとも『休憩』でいいのだが、それでは少々シンプル過ぎるのではないかと、感じ『インターミッション』にした。もう一つ後付けだが、人生は映画に例える事ができるからだ。長い人生の中で誰もが途中休憩を数えきれない程に挟む。映画館の比ではない。わたしにとっての人生のインターミッションは『夜』に該当する。『真夜中のインターミッション』というタイトルはわたし自身中々に気に入っていて、誰かにこの少々の洒落を含んだタイトルを自慢したいところではあるのだが、それはダサい。こういった事は誰かに教えることなくわたしだけの遊戯にすべきなのだ。遊戯というと軽く聞こえるかもしれない。わたしの流儀は書いたことを添削推敲しない事にある。何故なら、最初に書き出した文章や言葉こそが本質を宿すと考えているからだ。添削や推敲をしてしまっては曖昧な感情をせっかく文章に進化させたわたしの苦労が水の泡だ。作ったプラモデルを自分自身の手で元の状態に戻す事と同じだ。話がそれてしまった。わたしがここで何を書いていくのかと言うと、それはわたしのインターミッションだ。わたしのインターミッションをただ書き出していくだけだ。いや、わたしやどこかの彼、あそこの彼女、この世界に生きている『誰か』のインターミッションとも言える。わたしのもう一つの流儀はフィクションを書かない事だ。ここに綴られていく『真夜中のインターミッション』は全て真実であり究極を求めた怠惰であるとも言えるのだ。
真夜中のインターミッション 真辺透名 @tona_manabe
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