過去のトラウマから、ギャンブルで身を持ち崩すだけの生活を続ける男。
そんな彼に世界の支配者の座をかけた、奇妙な儀式の招待状が届きます。
行われるのは相手を殺害することのみが勝利条件であるタイマンバトル。各参加者は特殊な能力を授けられ、各々が勝利を目指すといった物語です。
この物語の特筆すべき点は、何と言っても主人公の背景でしょう。
足掻いて、足掻いて、それでも世界は彼の手を振り払い、落伍者の烙印を刻み込んだ。
そんな彼の苦悩が文章にいくつも散りばめられ、その現実味を帯びた内容は読者の胸を叩きます。
人生の終わりを自覚していた男は、儀式を通して何を為すのか。
ぜひ、読んでみてください。