第46話

「何と…」


「どういった仕組みなのか、判らない…見ての通り、飛び回ってる。音も、しなかっただろう?どんな奴でも、例えば森の中で全く足音立てないって、難しい…巡回してる兵士なら、何かしら気が付くだろう。動かず待ち構えてるって手も、有るが。必ず、やって来るかどうか。だが、あいつなら気付かれず、近づける。後ろから、も有るし高い枝とかに隠れてて、上から行く事も出来る」


「ああ…」


「そう、一旦傍まで来たら、鋭く尖った手の出番だ…やり返すのも、難しい」


「何故、御存知なんですか?」


「出くわしてるから」


 ガイアンは、顔をしかめた。


「ひたすら、殺しの為だけの最悪な、奴だ…嫌な思い出だ」

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一日一小説・「北の戦士」 R太 @3-9-6Death-Blade

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