ロキ陣営side

「ロ〜キ〜さ〜ま〜!大変です〜!大変なのです〜!大事件なのです〜!」


 はぁ、やかましいのが来たよ。大変ってなんだよ、僕にとって大事件なんて起こるはずないのにさぁ。


「なんだよ、ミスティ。僕今忙しいんだけど?全くこの世界のさ理変えるのって難しいんだからね。なんでこんなにセキリュティが強固なんだよ」


「いやいやいや!こっちも大変なのです〜!ロキさまが作ったダンジョンが全部消されたのです〜!」


「はぁ〜!?僕が頑張って作ったダンジョンが!?少し目を離しただけでどうしたらそうなるのさ!まだ作って数時間だよ?」


「いや、数時間は違うのです。地球の時間だと1ヶ月経ってるのです。ロキさま時差ボケが酷すぎるのです」


「え?もうそんなに経ってるの?地球の時間進みすぎじゃない?生き急ぎすぎじゃない?てか誰がボケだよ、てい!」


「あうっ!痛いのですぅ…。でもどうするのです?また作るのです?」


「んー、どうしよう?また作るのも大変なんだよなぁ。それに今やってる作業も大事だからな〜。あ、これやった奴って誰かわかる?」


「えーと、ロキさまが開発させた精神転移装置でミズガルズに送った適合者の仕業なのです」


「適合者?こんなことが出来るのなんてアザトースぐらいだけどまだ封印は解放されてないし…。え?誰がやったの?」


「ちょ、ちょっと待ってくださいなのです!すぐ調べてくるのです〜!」


 あ、行っちゃった。まぁいいか。とりあえずダンジョンの方はミスティたちに任せるとしてこっちはこっちで地球の理を支配しないといけないしまだ残ってる地球の神を始末しないといけないんだよなぁ。

 まったくさぁ、僕がアザトース共を封印したんだからみんなもっと好き勝手やればいいのに、真面目に世界の管理なんてしちゃってさぁ頭固すぎじゃない?そのせいで僕の計画が遅れに遅れてるのマジふざけんなよって感じなんだけど。

 オーディンのクソジジイは自分の上に誰かいて自分がトップじゃないが嫌とかだったしほんと操りやすかったのになぁ。

 はぁ、愚痴っててもしょうがないしさっさとやる事やっちゃおっと。


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 あーもう!傷をつけたそばからスグ回復するとか意味わからないんだけど!てか、伊邪那岐と伊邪那美強すぎでしょ!やっぱりヴァルキュリャとエインヘリャルと巨人だけじゃダメか〜。もうちょっと強いのだしとこうかなぁ。

 お、こっちはもう少しでゼウスの所に行けそうだね。よしよし。うげっ、こっちはこっちでアンラ・マンユ出てきてるじゃん!とりあえず物量で時間稼ぎしとかないと。


「ロ〜キ〜さ〜ま〜!大変です〜!大変なのです〜!大事件なのです〜!」


「ミスティ、それさっきもやったよ!…で?次はどうしたの?ダンジョン消したやつを調べてたんじゃないの?」


「そうなんです!そうなんですよ!調べたら気持ち悪いやつが産まれてたのです!新しい神が誕生してたのです!」


「はあ?何言ってるの?神がそんな簡単に誰にも知られずに新たに産まれるわけないじゃん」


「で、でもこれを見るです!人型の神なのです!見た目が気持ち悪い人型なのです!」


「いやいや!これ神は神で邪神でしょ!内側も外側も異質すぎるよ!内側はなんか絶えず作り変わってるし、外側は外側で身体を形成してるのが黒い触手とか意味わからないんだけど…。うっげ!?隙間からなんか目が見えたんだけど!?うわぁ、これ見続けると精神蝕んできそうでやばいかも…。で、こいつがダンジョンを消したやつ?」


「うぅ、吐きそうなのです…。えぇと、この邪神がダンジョンを消した犯人で間違いないのです。でも、消し方が異常なのです。触手を何も無い空間から出してその触手がダンジョンを食べてたのです…」


 ふぅん。食べてた、ねぇ。封印してないので空間を操れるのだとティンダロスの猟犬とかだろうけど明らかに違うしなぁ。ほんとになんで新しいのが産まれてるんだよ。仕事増やすなよなぁ、全く。


「ミスティ、こいつのことは僕が直々に調べておくから他の仕事片付けてきて。それと他の適合者の監視もちゃんとしといてね」


「わ、わかったのです!直ぐにやってくるのです!」


 さーて、めんどくさいけどやることやっちゃいますか!僕の邪魔をするのが誰であろうと容赦しないんだからね!

 あ、その前にお菓子とジュース持ってこよっと。


 ===================


 あー、やっと終わったー!情報少なすぎて最初は投げ出そうかと思ったけど僕は勝ったぞ!

 まったくさぁ、イ=ス人もめんどくさいことするよね。まぁ僕にかかれば出来ないことなんてないんだけどね!

 …それにしても、まさかニャルラトホテプの適合者がそのまま別の神になるなんて予想できるかっての。適合元がニャルラトホテプならそのまま精神乗っ取られて復活すると思ったんだけどなぁ。それに、ここ最近のミズガルズの魂の減少ってそういう事だったのね。魂を食べるなんて僕達魂の塊みたいな神にとって天敵にも程があるでしょ。

 てか、魂ってようは世界から溢れた余分エネルギーなわけよ。だから別にこいつが人間とか動物とかの魂をいくら食べようが全く問題ないわけ。でも僕達、神の魂はまた別。僕達世界を管理する神は世界が生んだエネルギーを無駄なく使うために生産されたいわゆるストッパー。で、僕達の上。アザトースとかは宇宙が産んだストッパー。役割は同じだけど規模が違うのよ。で、そのストッパーを封印した僕達はめちゃくちゃヤバいやつなのである!どうヤバいかと言うと、宇宙のエネルギーを運用する神が居なくなったから無駄に世界が増える。そして宇宙もどんどん広がっていく。そうするとエネルギーを使う量が増えて生成する量と釣り合わなくなって最後は宇宙も世界も破滅へと向かうんだよね。

 そこで!世界中に向けてこう言うわけですよ。


「今世界は、宇宙はとても悪いやつにより崩壊への道を進んでいます。そこで宇宙の崩壊を止めるためには皆さんの力が必要です!どうか僕に皆さんの力を貸してください!皆さんが祈って下されば僕に皆さんの力が送られます!僕と皆さんの力で宇宙崩壊を止めましょう!」


 ってね。で、信仰心っていうか生物から送られるエネルギーをもらって邪神共と同じ位階になれば僕は好き放題出来るわけですよ!だって宇宙を管理するってことは世界を取ったも同然なんだよ!やりたい放題じゃん!でも、こんなことを言っても普通は信じないのが愚かな生物の性なんだよね。

 ま、でもいい所に見た目が完璧に悪役みたいな感じのやつが出てきてくれてこっちとしてはとてもありがたい所存だよ!

 で、計画を実行させるためにもさっさと今いるほかの神にはさっさと退場して欲しいんだけど、いかんせん数が多いしタフ過ぎるのがめんどくさいところなんだよね。どうにかこうにか手っ取り早くあいつら退場させられる奴いないかなぁ。

 …いや、いるにはいるんだよね。今の今まで見てた訳だし。でもさぁ、ニャルラトホテプの適合者でしょ?なら僕の話聞くわけないんだよなぁ。

 あー、疲れるけどやっぱり切り札出すかぁ。さっさと次の段階に移りたいもんね。チャチャッと片付けちゃおっと。

 ふふ、楽しくなってきたなぁ。

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