金華猫

霧這

采咲じゃ染めづらいから……

鳳仙花のマニュキュアを小指に

リングの片方は遠距離

溜色のペディキュアシールが小指だけ行方不明のまま

サンダル模様の日焼けアトは

靴下で見えなくなる夏は影踏まれても

疫病前に一緒に歩いた砂鳴り名残が消えてくれない

その足で一人 数十年ぶりくらいの十六夜を見に行く

見上げると朝顔が閉じていた

その名を態で 支線に伸ばす姿はスパイラルハンガー

電柱のテッペン毛玉が

ノビをして支柱カバーと同じ刈安色の目ん玉を丸める

足場ボルトをジャンプして降りて

落ち水を酒呑み入れに注ぎ現れた

はじめまして 化け猫さん

月見草で戯れているよ

変花へんげのツルが龍淵りゅうふちに潜み

指パッチンでしま秋袷あきあわせ

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金華猫 霧這 @Sachi8hyA9sya7

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