ある一人の高校生

@ryo_sakurajima

第1話 

 僕の人生はあの日から止まっている、何をしても上手くいかず、人となりも変わってしまった。そんな自分を否定せずにはいられず、自己嫌悪の毎日を過ごしている。これからもずっとそうやって生きていくのだろうと思うと涙は出るはずもない。それはなぜか、悲しいという感情を味わい尽くしてしまったからである。そんな自分を変えたい、変わりたいと思ってもなかなかそう上手くはいくわけがない。人生経験の浅い高校生にどうすればいいのかなんてわからない。これからどうしていくのがいいのか、何をすれば幸せになれるのかがわからないまま、暗闇から抜け出せずにいる。光が差し込むことはないだろう。現代の高校生は他人を助ける暇なんてないのだ。自分のことで精一杯であるがたまに視野が狭くなっているのかもしれない。もちろん、これは今の自分に大いに当てはまることだ。

 だが、誰かの救いがなければ今の僕は変化することなんてないだろう。その誰かを待ち続ける限り、今の僕に成長はないだろう。つまりは、僕が前に進めることなどなく、時間の経過とともに老いを感じていき、死んでいくことしかできないのである。

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