人類
これは、私が小さい頃、ひい爺さんから聞いた話だ。そのひい爺さんも、彼のひい爺さんから聞いた話らしいが、、
今は2522年だが、その昔、500年前くらいは人間以外の生き物がたくさんいたらしい。もちろん絶滅した生き物も多数いたらしいが、それでも、街では鳥という空飛ぶ生き物やトカゲという地を這う生き物などが道で見ることができ、動物園というたくさんの生き物を檻の中に収容した場所に行けば、現地では暮らしていない生き物がいて、森という木がたくさん生えているところに行けば、熊やもぐらという毛がふさふさしたやつがいたらしい。海にも生き物がいたというからびっくりだ。
生憎、俺は誰も見たことがないし、そのひいひいひいひい爺さんも見たことはないらしい。それはそうだ。だって俺たちが暮らしているところには全てコンクリートやプラスチックやら、無機物や化合物で覆われていて、木なぞ生えていないし、森もない。土も見えなければ、鳥という生き物はない。
見られるのは人工色と灰色と黒と白。緑なんて野菜で見るくらいだ。
さて、木はないのに野菜はあるの?と思われてる方がいらっしゃるだろう。まあ、そりゃ、一般の人は見たことがないけど、俺はある。それを説明するには、私の今までの経歴を話さなくてはならないだろう。
ハムを食む 泡沫の桜 @seika222sayaka
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