第23話 歩き巫女―2
望月千代女の跡目は、娘の千代乃が継いだ。
亡き千代女は、歩き巫女や近在の村人らから「お方様」とあがめられていた。甲賀流くノ一の頂点に君臨し、かつ妖艶な美女にあらがう者などいるはずもない。
しかしながら、その後継である
折しも真田家では当主の幸隆が病み、武田信玄は側近として近侍していた昌幸に真田家の家督を継がせた。
幸隆が病んだ原因は、戦さ疲れであったろう。
砥石城を落として以来、幸隆は上州でもっとも要害堅固な山城である
いずれも敵情を探り、内応者をつくったのが、勝利の原因であることは言うまでもない。幸隆は角田新右衛門ら
戦国のこの時代、
つまり、真田昌幸は、千代乃率いるくノ一集団に、幸隆以来の真田忍び、山伏らを掌中におさめたことになる。
そしてこれこそが、昌幸の力の源泉となり、謀略の系譜は幸村へと継承されることになる。
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