氷輪の救急箱 作者 七願 朧 様
氷輪の救急箱
作者 七願 朧 様
https://kakuyomu.jp/works/16817330651049824503
「評価の方法・評価基準」
ストーリー
A 4
登場人物
A5
文章
A5
何か一言
評価基準
ストーリーに関する事
A 下記項目のうち二つ以上に該当したものがあったとき。
引き込まれた。ワクワクした。面白かった。
B下記項目の内一つに該当したとき
最後まで読めた。ストーリーの方向性がはっきりしていた。題材、キャラクター、設定が物語に生きていた。
キャラクターに関する事
A
魅力的なキャラクターだった。セリフのみで誰のセリフかが分かった。掛け合いが魅力的だった。
B
誰が何を言っているのかが分かった。キャラクターの容姿や動きをイメージできた。キャラクターの心情を理解できた。
文章
A
文体が魅力的である。文章のリズムがイイ。読みやすい。過不足なく描写ができている。風景・情景・心理の三つの描写を的確に使い分けている。世界観に浸れる地の文である。
B
ストーリーと文体が一致している。誰が何をしたかが分かる。主人公の目標、目的が分かる。
一言
ストーリー、人物、文章の三拍子が揃ったレベルの高い作品です。その為、気になった所が重箱の隅を突くような話になり申し訳ないです。
文章について
プロローグの文体について
色々と考えさせて興味を引き、伏線を貼る為に、敢えて描写の解像度を下げに下げて書かれているプロローグだと思います。
しかし、ちょっと、ぼかし過ぎかと。思考のフックがどこにも引っかからず、このプロローグは何を言っているのだろう。という感想が正直な所でした。読んでいる時にプロローグのキャラクターと主役二人を結びつけるのが困難でした。理由は前述の通り解像度が低いためです。明確なイメージができない為に作者と読者の間で情報格差が生じて、作者の意図とズレたプロローグになっているような気がします。
そして、忘れてはいけないのが、このプロローグの文体が好きな読者も当然います。
ここで不幸が起こります。本編では文章がぐっと描写力や文章力が上がるのです。プロローグの文体を期待していた読者は面食らうことでしょう。読みたいのはこれじゃ無いとなってしまいます。本編の文体が好きな読者はプロローグで読みたいのはこれじゃ無いなとなります。
プロローグと本編の文章力の温度差で何割かの読者を逃してしまっている気がします。勿体無いです。こんなにも素敵な文章なのに。
ここ好き
>彼らは人外の死体と人間の遺体を回収し、
死体と遺体の使い分けで人外の扱いが色濃く人では無いものと伝わってきました。
登場人物について。
人の名前を覚えられない私は、たった二人の名前を区別できませんでした。
原因は二つ。
ヒュウ
シュリ
まず、ュ が被り文字の三分の一が同じになっている事と最初一文字めの母音が同じ事。
そして、バディだからこそ、常に二人が一緒にいる為、地の文での描写が二人分書かれている為、引っ掛かりができてしまいます。また、分かりにくさを割増にしているのが、地の文で青年、少年と表記されている所がある事です。その為少年と書かれてもどっちだ?となりました。表記揺れとしては、エピソード1では
>先生ッ 教会近くに人を集めて下さいッ」
「わーってる! あんたはさっさと相手しろ!」
のようにあんたと呼ばれているのですが、エピソード2では名前呼びになっているのも混乱の原因かと思われます。
上記の理由でエピソード2の冒頭が特に引っかかりました。
突然の人名の登場
エピソード1で地の文では少年、青年と表記されていた二人が突如、名前表記になっていたので、違和感がありました。
>血のきつい匂いが鼻孔を刺す。ヒュウは不快そうな表情をしながら「何度嗅いでも慣れねぇ」とブツブツ文句を吐くため、彼には少し待ってもらいシュリのみで死者数を確認することになった。
ストーリーについて
物語はまだ大きな動きには差し掛かっていない為、設定と世界観について
人外の存在をベースにした世界観でしっかりと練られた設定だと感じました。特に人外の扱いの解像度が高く、発作的に食人行為に走る人以上の力を持った生物の扱いはそうなるよなと思いました。そしてそれに対する救急箱の存在。まだ明かされてはいませんが、救急箱は私的な組織に近い勢力だと考えられます。仮に公的な機関であれば家賃の滞納は起こらないはずだからです。そうなると救急箱の設立理由、公的な軍との関係、タイトルの氷輪はどのように回収されるのか等、開示されるのが楽しみな設定が盛りだくさんです。
物語がさらに面白くなる事を願って、つらつら書かせていただきました。私が上で書いたことは書きたい物語にそぐわない可能性があります。その時はバッサリ要らない意見は切り捨ててください。意見の取捨選択の権利は作者様にしかありませんので。
これからもお互いに切磋琢磨していきましょう。
企画への参加ありがとうございました。
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