転生女騎士は、元殺し屋だけど殺さない!作 瑛珠様

転生女騎士は、元殺し屋だけど殺さない!/作 瑛珠 様

https://kakuyomu.jp/works/16817330654346005933


「評価の方法・基準」

ストーリー

D C B A

1 2 3 4 5

       ↑

登場人物

D C B A

1 2 3 4 5

      ↑

文章

D C B A

1 2 3 4 5

      ↑


評価基準

ストーリーに関する事

A 下記項目のうち二つ以上に該当したものがあったとき。

ワクワクした。面白かった。予想をいい意味で裏切られた。引き込まれる冒頭だった。

B下記項目の内一つに該当したとき

最後まで読めた。ストーリーの方向性がはっきりしていた。題材、キャラクター、設定が物語に生きていた。


キャラクターに関する事

A

セリフのみで誰のセリフかが分かった。キャラクターの行動に強い共感や憧れを持った。魅力的なセリフがあった。

誰が何を言っているのかが分かった。キャラクターの容姿や動きをイメージできた。キャラクターの心情を理解できた。


文章

A

読みやすい。過不足なく描写ができている。

ストーリーと文体が一致している。誰が何をしたかが分かる。


文章について

>推し通る!」

 一瞬で剣を抜き、刃を立てたまま垂直に振り下ろす。

サーベルの柄頭でもって、第一王子の部屋のドアノブをへし折った。


イメージが刃という言葉に引っ張られるため、柄頭でへし折った時に少し引っかかりました。恐らく、剣をドアノブに対して垂直に立てた状態から柄頭を突き立てるが如く振り下ろして殴殺したのだと思います。

 しかし、刃という言葉が強く柄頭よりも切り落としたようにイメージしてしまいました。


アレックスとアレクサンドラの使い分けについて。

 アレックス呼びをする事でアレックスとの親密度を言外に表しているのだと思います。しかし、脳筋わんこを筆頭にアレックスへ噛み付くわんわんは、名前すら呼んでいないのです。その為、効果は薄いように感じられました。今作は登場人物が多いため、呼び名を絞り、読者が名前を覚える負荷を減らしても良いかも知れません。


単語に頼る所と描写する所

騎士と姫の動作は描写して欲しい。

騎士礼とカーテシーあたりは特に欲しいです!(個人の感想です)

騎士礼やカーテシーは単語で終わらせるのは勿体ないと思います。特に騎士礼はアレックスの騎士としての所作ですので過剰なくらい書かれていても嬉しいです。貴族それも王族に近い登場人物がメインですので、高貴な所作や言葉使いはより世界観を引き立ててくれると思います。


のの連続で読みにくくなっています。

>その眼鏡の奥の目が


ここ好き

じろり、と自分を横から品定めする豪胆な騎士団長に、

「ないですね」

 けろり、と放つ。

じろりとけろりの語感の良さ



キャラクターについて

 登場人物が中編としては多いように感じられました。その為、魅力的な登場人物の掘り下げが浅くなっています。名前がある者が12名+幕間で王様が追加の計13名(抜けがありましたらごめんなさい)そして話数が18話ですので主役二人と財務大臣、黒幕は置いておくとしても8名の掘り下げを平均2話程度で行い、魅力を読者に伝えなければいけません。結構大変かも。

 もし、何名か削るとした場合、真っ先にファージの名があがります。物語の本筋にあまり関わっていないので、残念ながら彼がいなくても物語は流れていくと思います。ファージを犠牲に2話分追加することができるようになりました。ここで読みたいのが、ショルスとエミリアナ(真)とエミリアナ(偽)の話です。ラストを考えるとこの二人(三人?)を書いておくことで、よりラストのショルスの思いに読者は共感できるようになると思います。

 ごめんよファージ。済まないがエミリアナに出番を貢いでくれ。


キャラ

○必須 ▲削れるかも ×ごめん削られて

▲リシュアン第二王子

▲元騎士団長タイスト

○ラウリ 宰相

○クロード 第一王子

○フローラ クロードの婚約者

○エミリアナ 被害者

○ジリー男爵 黒幕

(ヨウシア 隣国の偉い人)

▲ルトガー 脳筋噛ませわんこ

×ファージ 貢ぎ体質

ショルス 枢機卿の子

▲エスビョルン 財務大臣


リシュアンの年齢と言動の乖離。

14歳だとキツイ。もっと年齢が下の方がしっくり来ます。14歳だと現在の中学2年生位ですので、言動が幼すぎるように感じました。ラストの遠征も年齢が低い方が、より決意が伝わると思います。そして、幼いリシュアンに兄様を賢いと何処かで言わせておくと、ブラフと伏線を同時に張れるようになります。



ストーリーについて

クロードがしょうもない理由で引きこもっている冒頭にワクワクしました。


流れとしては、調査パートでキャラクター紹介とアレックスが万能の目で他者の感情などを読みとり、その過程で本物の愛を見て知っていくというものでしょうか。

 だとするならばやはり、ショルスのシーンが読みたいです。エミリアナ(真)と接してきるときの愛の色とエミリアナ(偽)と接しているときの感情の色は違うはずなのでそこの比較をすると読者が考えることのできる謎を提示して興味関心を高めることができるかも知れません。


 さて、賢いヒロインコンテスト応募作という事ですのでその側面からストーリーを考察していきます。賢いヒロインとはなんぞ。となるので仮に賢いヒロインとは、読者に知らない知識を与え、使い方や応用をストーリーを通して披露する者とします。はい。独断と偏見です。蘊蓄を語るヒロインです。

 アレックスの来歴から提示できる賢さは、剣術、殺し屋としての技能、殺し屋や騎士としての生活。ふむ。難しい。蘊蓄を語りそれを応用して事態の解決にあたる……もしかしなくとも私は賢いヒロインの定義を間違えましたね。


 逃げるように閑話休題


 2回目の模擬戦の流れ、尊い!

 噛ませわんわんとの模擬戦の流れ、描写が素晴らしかったです。上級者同士の剣道の試合のような激しく動く中での駆け引きを行うようすが目に浮かびました。

 隙があるから打ち込む。剣先で相手の竹刀を弾きつつ、踏み込み面を打つ。コンマ数秒間の攻防が書けるのは凄いです



 1話ごとの一殺は面白かったです。エピローグでは、何を殺したか、明示されていませんでしたが、読者のハートを射止めて一殺(射殺す)かな。



物語がさらに面白くなる事を願って、つらつら書かせていただきました。私が上で書いたことは書きたい物語にそぐわない可能性があります。その時はバッサリ要らない意見は切り捨ててください。意見の取捨選択の権利は作者様にしかありませんので。


これからもお互いに切磋琢磨していきましょう。


企画への参加ありがとうございました。

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