紫黒の乙女 -転生のおと外典- 作者 津多 時ロウ 様

紫黒の乙女 -転生のおと外典-

作者 津多 時ロウ 様

https://kakuyomu.jp/works/16817139557548601951


共通の基準で評価し合おう。企画への参加ありがとうございます。

では早速


ストーリー[ B]

登場人物[ A ]

文章[ B ]


評価基準

ストーリーに関する事

A 下記項目のうち二つ以上に該当したものがあったとき。

上手な伏線の回収だった。

B下記項目の内一つに該当したとき

最後まで読めた。ストーリーの方向性がはっきりしていた。題材、キャラクター、設定が物語に生きていた。良いけどAには少し足りない。


キャラクターに関する事

A

魅力的なキャラクターだった。セリフのみで誰のセリフかが分かった。掛け合いが魅力的だった。セリフ回しがカッコイイ。このキャラクター好き。キャラクター同士の関係性がいい。

誰が何を言っているのかが分かった。キャラクターの容姿や動きをイメージできた。キャラクターの心情を理解できた。


文章

ストーリーと文体が一致している。誰が何をしたかが分かる。分からない所があるが勢いで誤魔化されてしまったから、ヨシ。主人公の目標、目的が分かる。


一言

良かったところ

 登場人物の数は、ちょうど良かったです。一応、名前などでの登場はありましたが、基本はアルマとジルケの2人に絞られていたので、固有名詞を理解することに集中できました。

 修行の流れに沿って世界観を説明していく手法は見習いたいものがありました。1話1固有名詞という情報量で読者に負荷をかけない適切な量だったと思います。アルマと一緒に講義を受けている気分でした。アルマと読者の知識レベルを同等のところからスタートするのはかなり、良い作りだと思います。

 ストーリーの作りを見ると1話ではジルケに習った技法を全て出し切ってワンちゃんを切り伏せていました。この1話で使用した技能、技巧を一つ一つ二話以降でアルマが修得するたびに、1話のあの描写はこれか! となって面白かったです。このような伏線の貼り方があるのですね。勉強になりました。


改善できそうなところ

 ただ、デメリットも存在します。講義と書かせていただきましたが、講義は往々にしてストーリーの起伏がない平坦な物になってしまいます。盛り上がってきたのは、5話後半から6話にかけてでしょうか。そうすると234話で離脱してしまう読者がいることが想定されます。

 対策を立てましょう。

 案1

 講義形式から課題形式にしてアルマを悩ませる。梟の瞳の修得ならば、後ろを見ずに後ろを見る的な謎々を出されて試行錯誤してみるとかですかね? 

 案2

 対竜戦闘時を冒頭に持ってきて、初めての実戦で何もできなくなったアルマが訓練の内容を一つ一つ思い出して徐々に竜の攻撃を凌いでいくストーリーラインにしてしまう。アルマのキャラ造形に深く関わってくる諸刃の剣でもあるとは思います。

 

文章についてです。

 作風として一文が長くなる傾向にあるようです。無論、一文がながいから悪いという話ではありません。

 ただそれ故に情報が多くなってごちゃついて読みにくさや読解のしにくさが出てきてしまっていたように感じます。


引用

左右に深いスリットの入った膝丈の、夜のような紫黒のローブとズボンを纏い、何かに追われているようだ。


情報を整理してみましょう。

ローブを纏っている

ローブの色は夜のような紫黒色

ズボンを纏っている

何かに追われている

左右に深いスリットの入った膝丈の


5つの情報があります。


[左右に深いスリットの入った膝丈の]この文章の適応される範囲が分かりにくいということです。これはローブのみなのか、ズボンのみか、はたまた両方か。おそらく、作者様の意図としては、ローブのみだと思われます。なぜ、こうなったか考えてみますと、ローブの説明がメインの文にズボンと追われているというオマケ情報があるためにごちゃついてしまったと思われます。

 いっそのことズボンの情報は削除してしまうか、別な文章にしてもいいと思います。1話を読んだ上ではズボンの情報は無くても問題がないように思いました。

 1話の中に何箇所かこのように情報がごちゃついている所がありました。が、後半にいくにつれてこのような読みにくさがなくなっています。



物語がさらに面白くなる事を願って、つらつら書かせていただきました。私が上で書いたことは書きたい物語にそぐわない可能性があります。その時はバッサリ要らない意見は切り捨ててください。意見の取捨選択の権利は作者様にしかありませんので。


これからもお互いに切磋琢磨していきましょう。


企画への参加ありがとうございました。

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