メカクレはギャルゲー主人公の証ひ

「なにぃぃ?!」


思わずシェー! のポーズを決めてしまう。


いや……だって、パンフレットの表紙にあいつの顔が載っていたのもだけど……。


「これ、このゲームやりこんでるやつしかわからんぞ・・・・・・!」



その顔は、 だったからだ!


原作では、こいつがメカクレ髪を持ち上げ、本来の顔を見せるシーンは一度だけで、尚且つコンマ一秒で画像が消えてしまうのだ。


因みに、「ライブラリ」に写真が付かないおまけ付き。


だから、そんなの何周もしてるゲーマーくらいしか見ることはできない。


「こ、こいつ……原作とはグラフィックが違うぞ!


もしかして、俺が転移してきたのも関係があるのか?」


ちょっと室内を回ってみたり、


うーん、と言いながら頭を捻ったりしてみるけど。


「やっぱ分からへんし、どうでもええか」


俺は、その結論に至った。


原作と主人公の顔が違うってのは、確かに驚いた。

でも、ストーリーが劇的に変わる事は無いだろう。


だって、ーーと。


「俺が彼女と付き合ってずっと幸せに居れば、OK牧場ッ」


そう言って俺は、そのすらりとした腕を天高く上げる。


「新、晩御飯よ〜」


お、丁度飯が出来たみたいだ。


「うぇいとあみにっと!」



「ふぅー、満腹満腹」


晩御飯の後、俺は自室で今日起きた事をまとめていた。


「本当に色んなことがあったなぁ……」


白紙に箇条書きで書いていく。


・ギャルゲーに転移したこと

・そこには推しの【風間 栞】がいたこと

・そして、自分はサブキャラ【井口 新】になっていたこと 


改めて書くと、なんか「幸せいっぱい」って感じだな。


きっと学園に行けば、もっと多くの人と会えるのだろう。




……。


「なんか、すげー楽しみになってきたわ」


未来を想像して思わず顔を綻ばせた俺は、

幸せだろう明日に向けて、早めに寝ることにした。


「栞が起こしてくれないかな〜」


・・・・・・そんなことも言ったりしてね。


♢♢♢♢♢♢♢

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俺氏、プレイしてたギャルゲーのモブに転生したようです〜じゃあ、自分救ってハーレム奪って楽しむかぁ〜 Tommy @20061018

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