第19話 小説を書く小説

 先日、ひとつ小説を公開しました。


『小説鉱山』

https://kakuyomu.jp/works/16817139555919077138/episodes/16817139555919463639


 人間が自分自身をデータ化してコンピュータ・ネットワーク上に構築された仮想現実の中で生きることを選択し、数世紀が経過した未来。人が生きていく上で不必要なものとしてネットワークから切り離された膨大な数のデブリファイルの山の中から「小説」ファイルを探し出し、ふたたびネットワークに接続しようとする男の話です。


 作中で小説を取り扱った小説です。

 わたしは作中に小説や小説家が出てくる小説を時々書きます。数ヶ月に一度くらい。体感的にはしょっちゅう書いている気がする。


 思いつくアイデアが立て続けに小説に関することである場合、別のことに置き換えて小説にすることもあります。美術が好きなので、そんな時は絵描きや彫刻家の話になります。写真の話も同じパターンです。


 わたしの作品で、絵を描いたりや彫刻したり、写真を撮ったりする小説があれば、もともとそれは小説を書く話にしたかったのかもしれません。


 人から趣味を聞かれると(まーないけど)、読書ですということにしていますが、実際は読んでいるより、書いていることの方が多い。書いていなくても、「次の小説(またはエッセイ)をどう書こうか」ということばかり考えては、ぼうっとしているので傍から見ていると、ちょっとヤバいやつに見えると思います。


 小説を書くことばかり考えている(プロットを練っているわけではない点が結構大事)ので、アイデアも小説を書くこととそれに付随することが多くなってしまうのだと思います。


 カクヨムでいろいろ作品読ませてもらっていますが、小説を書くことを小説に書いている作品にはあまり出会いません。なので、「おれって小説の小説を書き過ぎ?」と心配になります。わたしって変なのでしょうか。でも、書いてておもしろいのは、小説をはじめとした、なにかを表現しようとしている人たちなんですよね〜。で、それが上手くいかないことをとても書きたくなります。


 あ、自分のことですね。

 なかなか小説を書くことって上手くいきませんから。

 そーか、わたしは延々と自分のことを小説に書いているみたい(笑)


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