第14話 便利と引き換えに失うもの
おはようございます。
ちょっと時期が外れているかもしれませんが、マイナンバーカードと運転免許証が一体化するという記事を見ました。引っ越しても住民票が変更されれば重ねて免許証の住所変更をすることはなくなるそうです。便利かな? いや、引っ越ししないし、マイナンバーカードもってないし、関係ないなーと思って読んでいましたが、考えいるうちにいろいろ思いついたので、ここに書いておきます。
国がマイナンバーカードを普及させたいんでしょうね。
国民に番号をつけてデジタル管理すると行政の手間がはぶけるんですよ。わたしも木っ端役人なので思いますが、国民全員に番号がついていれば、業務のIT化を劇的にすすめることができて、効率化させることができるだろうなと思います。少子化で働き手がどんどん減少していくことが確実な未来を前にして、現在の行政サービスの質を維持するためにはとても有効な施策だとは思いますね。
個人にとっても、行政にとっても便利な施策として成功したのはETCカードなんてそうですね。高速道路の料金所でお財布を出さなくなったのは快適です。ETCカードはものすごく普及しました。マイナンバーカードがETCカードのような快適さを保証してくれれば劇的に普及するような気がします。(そもそも高速料金を取るなという意見もあると思いますが 笑)
ETCカードは行政主導のデジタルサービスでしたが、民間主導の生活を快適にするサービスを上げてみましょう。携帯電話、SNS、電子マネー、いま世の中にあふれているこれら生活を快適にするサービスは、とても便利なのですが、便利とひきかえに自由をなくしている(選択肢を狭められている)って感じませんか?
ETCカードを使って高速道路を走ると、料金所のETC専用ゲートをくぐらなければならないんですよ。ほしいと思った商品をスマホで検索してネットで注文するときも、じっさいには実店舗でもっと品質のいいものや安いものがあるかもしれないのに、ネット上の店舗でポチッてしまうでしょう。
デジタルガジェットって、それに依存し始めると人から選択肢を奪い、サービスの提供者にとって都合のいいようにその人の行動を一定の方向に誘導しやすくなるんです。利用者は自分の意志でドライブの経路を決めたり、気に入った商品をネットで買ったりしているつもりかもしれませんが、それはサービスの提供者の用意した限られた商品を買わされていて、そこに利用者の自由意志はありません。じっさいにはもっとたくさん商品やサービスがあって、現物に接する労力をいとわなければ、利用者にベストなものを利用者自身が選択することができるのですが、それでは面倒くさい。人は便利で快適な方向へ流れていってしまうんですよね。
ただ、デジタルコンテンツを利用しすぎると、国やIT企業にパーソナルデータをすすんで差し出しているのと同じでです。便利と引き換えに国やIT企業に自分の意志をコントロールされるのは嫌なので、便利便利に惑わされないようにしたいです。
SF読みだから、朝からこと考えるのかな……わたし。
今日も一日がんばりましょう。
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