第43話

 こうして振り返るのも何度目くらいになるのだろうか?


 僕たちは大学に入学に無事入学することが出来て、三人で住んでいて毎日幸せな時間を過ごしていたし、大学を卒業してからも同じ家に住んでいる。


 大学在学中の生活は基本朝から夜までずっと一緒だった。


 流石にバイト中は違ったけれど、講義もほぼ全部一緒だったから圧倒的に高校生の時より一緒に過ごす時間が増えた。


 外ではまだ少し自制が効いている二人だけれど、家の玄関のドアを閉めた瞬間から目つきが変わり、僕の股間を優しく撫でて啄むようなキスをして目でしようと誘ってくる。


 そして、二人に手を引かれるまま貪りつくされるように僕のモノを絞りつくされるので少し大変だ。


 冴姫は、僕に対してだけでなく絵美里に対してもエッチなことをしたがるので絵美里も開発されまくっているし冴姫も僕の事を開発してくるし、冴姫自身も開発されてる。


 お互いがお互いに触れるだけで感じてしまうし、心地よいし、気持ちがいい。


 そんな爛れた送っていたわけで、ほとんど喧嘩なんて言うものは無かったのだけれど、三年生になり、就職をそろそろ考え始めた時に、喧嘩というか話し合いをしたことがある。


 それは、二人は僕に仕事をしてほしくないのだという。


 何故かと思う人が沢山いたし、僕もそう思ったけれどどうやら二人は僕が職場とかの悪い女に騙されて汚されるのが心底嫌みたいで、仕事なんてさせたくはないらしい。

 

 その代わり、二人が僕の代わりに働くというものだった。


 女の子二人と付き合っている時点であれなのに、そのうえ女の子に養ってもらうだなんて紐じゃないかと冴姫に抗議したんだけれど冴姫がいうには


「今の時代は、女、男なんてそんな古臭い概念何て持たないで。別にいいじゃないですか、旦那さんが家庭の事をしたって。それに、本当に晴夏が汚されることが心底嫌なんです。どうかお願いします。一生のお願いです。一切不自由何てさせませんから」

「冴姫たちは可愛いから、冴姫たちが汚されるんじゃないかって僕も不安だよ?」

「私は大丈夫です。男なんて、晴夏以外なんて人間とも思っていませんから。言葉で言っても信用できないのならGPSでも盗聴器でも私の体に幾らでも貼り付けてくれてもいいです。もちろん、エッチなおもちゃでも歓迎ですけれど」

「そうだよ?私たちがどれだけ晴夏に夢中なのか理解してるでしょ?本当に他の人なんて羽虫くらいにしか......羽虫に失礼かな?蚤程度にしか思ってないから。晴夏が心配なら何でもしていいから、お願い。晴夏に仕事なんてさせたくないし、私たち以外の女と喋って欲しくもないの。本当はバイトをさせることだって嫌だったんだから。お願い!!」


 と懇願されてしまい、三日三晩考えた結果、僕は.............専業主婦となることに決めた。


 僕たちの両親たちは、何故かいいんじゃないと言ってくれた。多分、冴姫さんが説得してくれたんだと思う。

 

 未だに正直、就職したいと考えているけれど二人に料理を作るのは何よりも楽しいからこれでいいかなとも思っているけれど。


 まぁ、そんなこんなで就職することなく大学を卒業してかれこれ六年程度経った。


 冴姫と絵美里は会社を起業して、事業が順調に成功していき、今では有名な会社となっているみたいだ。


 まだ、二十九歳程度なのにこの年であれだけ凄いのはやはり冴姫の頭が相当キレるからだろうなと思う。


 さて、過去に浸るのはここまでにしてそろそろかな。


「「ただいまー」」

「おかえり、二人とも。ご飯できてるよ。あ、絵美里、お弁当出してね?」

「はーい、ごめんなさい」


 予定時刻ぴったりに二人が帰宅してくるので、出迎えることにする。


「今日はカレーだよ」

「晴夏のカレー、とても美味しいから大好きだわ」

「ありがと、手を洗ったら席に着いてね」

 

 手を洗ってきてもらい、席に着いて夕食を食べ始める。


 二人は美味しそうに食べてくれるし、実際に感想を言ってくれるので凄く嬉しい。


 夕食を食べ終えたら、今度は三人でお風呂へと入る。


 ここの御風呂はかなりの広さになっていて、三人で入っても余裕くらいのスペースがある。


「って、絵美里、弄らないで」

「だって、私、今日も頑張ったから晴夏成分を補給しないと。こんなご馳走が目の前にあるのに」

「しゃぶろうとしないで。そういうのはベッドで」

「そうよ、絵美里。だからここは私がしておくから」

「冴姫もダメだからね」


 二人からの誘惑をどうにか振り切り、お風呂から出て二人の髪のお手入れとかをしてあげてからベッドへと行く。


「ねぇ、晴夏君」

「どうしたの?急に君付けなんて」

「懐かしいじゃない」

「そうですね」

 

 大学生になってからお互いを君付けとさん付けをするのを辞めた。だから君付けされるのは久しぶりな気がして新鮮だ。


「そろそろ、私達いいと思うのだけれど」

「何がですか」

「そんなの決っているじゃないですか」


 近づいてきて、耳元で「こども」と呟かれる。


「私達、かなり稼いでますし充分子供たちを養えると思うんですけれど」

「会社の子達もかなり育ってきてるから、大丈夫だと思うし」

「ねぇ、良いでしょう?」


 二人が僕のモノを握りながら甘い言葉をつぶやいてくる。


「ピル飲んでないし生の私のここにビューってしちゃお?ね?ね?」

「絶対に気持ちいし、孕むから」


 いいのかな?


 確かに、二人の通帳は管理していて途轍もないくらいのお金はあるのは知ってはいるけれど。


「お願い。いいでしょう?」

「私、あなたの事を感じたいの。お願い」


 二人の覚悟はできているみたいだし、あとは僕だけだ。


 ならば.............


「分かりました。しましょう」

「うん!!」

「良く言えました」



 僕は、もう、二人から逃げることはこの先、ずっとないだろうし、絶対に逃げさせてはもらえないだろう。


 これから赤ちゃんが出来て、さらに僕の家は賑やかになってさらに幸せに暮らすことが出来るだろうということは容易に想像がつく。


 あのとき、傘を渡したそんな小さなきっかけから学校では人嫌いとか人間不信とか言われていた冴姫とこんなことにまで発展するなんて思いもしなかった。


 あの時の、小さな僕の一歩を賞賛したいってそう思う。


 もしかしたら、明日の何気ない行動一つで人生が変わるかも?それは良いことかもしれないし悪いことかもしれないけれど。


 なんてね。


 


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 この物語は以上です。


 ここ五話くらい飛び飛びの話でわかりづらーいと思った方もいらっしゃるかもしれません。


 クリスマスとか、バレンタインとかそういうイベント系の話を書いても良かったのですが、話としてはだらけてしまうような感じがしたのでこういう感じの終わり方となりました。


 最後まで読んでくださった人に最大の感謝を。そして新しい物を出します

「どうしても彼女が欲しい僕は、事故物件の超絶ヤンデレ美少女幽霊と付き合うことにしました」

「貞操観念逆転異世界でフリーハグしてたらいつのまにか世界中の人たちに取り合いをされるようになった」


 よろしくお願いします








 



 

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人間不信のクラスメイトの女子を甘やかしたら、逆に溺愛してくるんだけれど かにくい @kanikui

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