ごあいさつ
第24話 本シリーズ、これにていったん完結させます。
かざぐるま2編、正味22話まで進められましたが、本シリーズは、ここでいったん完結させていただきます。
このシリーズで描かれている養護施設よつ葉園の園長・森川一郎氏は、私のいた養護施設「若松園」の2代目園長の大森次郎氏をモデルとさせていただいております。
本2022年の盆期間を前に、私は、同氏の追悼冊子を岡山県立図書館で再読しまして、このシリーズを執筆いたしました。
そのもととなったのは、若松園の元児童指導員で後に金光教の教団関係者となられた高橋修義氏の追悼文でした。
この若松園が1948年7月、園児の失火により火災を起こしたことは幼少期より聞かされて存じておりましたが(しかも、当時を知っている=すでに勤務していた職員もまだ在園していました)、その理由を改めて、高橋氏の文にて知らされた次第であります。そして、そのもととなった元児童が、若くして事故死したことも、また、その弟も務めていた菓子店で「殉職」したことも、私としては初めて知るところでありました。そのあたりの経緯につきましては、本作でも高橋氏の文をモデルにさせていただいております。
このシリーズでは、私のいた養護施設の在園者として「先輩」となる、その兄弟への追悼の念を込め、このような物語として記させていただいた次第であります。
本日は、2022年8月16日。
今年の盆の送り火の日であります。
京都の大文字の送り火も、本日夜。京都市の西陣織職人の息子さんで、鉄道研究会の先輩でもある方は、数年前に50代の若さで病を得てこの世を去っておられると、一昨年前御夫人からお聞きいたしました。
その方には、私が中学生の頃、よくお世話になりました。
この数年来、何とか小説の書籍化も順調に継続できておりまして、何とか、その先輩の御恩にも報いられているかとは思いますが、まだまだ力不足は否めません。
思うところ多々ありまして、このような形で作品を書かせていただくことで、何とか、今年の盆を迎えられ、先人の皆様への御恩返しが少しでも果たせたのではないかと、そのように思っておる次第でございます。かくなる上では、本シリーズをだらだらと継続させていくよりも、ここでひとまず完結することで、ひとつの区切りをつけたほうが良いのではと、私はそう判断いたしたところであります。
今年の送り火が点灯する前に、本作品群を完結させることといたします。
私に関わる全ての先人各位の御霊に、本作をささげさせて戴きます。
なお、本作品の続編は、改めて別シリーズにして再開することも考えております。
駄文にて、大変失礼いたしました。
2022年8月16日
与方藤士朗 拝
2輪のかざぐるま ~「かわいいから、のう・・・」 与方藤士朗 @tohshiroy
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます