おのれの影を信じれば 、この世に恐れるものは無い

本作単体で読めば、物語の書き出しで終わっている印象が否めない。
短編小説『羅生門』のその後、下人がどう生きてきたのか想像をふくらませることで本作は、生き生きと感じ読むことができるだろう。
「生きる」と「居切る」をかけている。
同じ言葉の発音の「いきる」でも、漢字によって逆の意味になってしまう。
おそらく女人は、猩猩によって奪われ、殺されるだろう。
彼が生きるためには必要なのだ。

その他のおすすめレビュー

snowdropさんの他のおすすめレビュー566