第7話不可逆的な変化

「ただいま、帰って来たけど部屋に入らないの?」

「何を話してたの?帰って来るのが遅かったけど。」

「話してた内容の一部は勝手に話していいのか分からないから話さないけどそれでもいい?」

「了解、話していい内容だけ話してくれ。」

「その前にお部屋に案内しますね、食事は一時間後部屋に運びますのでそれまでに扉を開けておいてください。」

それから二階へ上がり、階段から見て横に五つ並んでいる部屋の内、左から二番目の部屋に通された。その中は明らかにこの宿屋と同じぐらいの空間が広がっていて、家具はセミダブルサイズのベットが四つ、巨大な毛皮のカーペットが一つ、魔力を流すと明かりが点滅する照明が一つ、10人以上で使う事が想定されるほどのテーブルが一つあった。部屋の中を一通り見てまわりその後、香衣理かいり達は、ついさっきアルバート書店で聞いた事について話し合った。

「そろそろ一時間だ、扉を開けようぜ。」

龍兎りゅうとがそう言って扉を開けるとそこにワゴンを近くに浮かせるパリスさんが立っている。

「今日の夕食は炎牛フレイムカウのステーキ・歩行玉葱ウォーキングオニオンのスープ・ハニーキャロットとジャイアントシューのマヨネーズサラダです。」

「いつから作ってたんですか、全部作ろうとしたら一時間以上かかると思うんですけど。」

「今日あなた達が来た後で食材を調達して、下拵えを帰って来るまでにすまして部屋に案内をした後、本格的に調理しただけですよ、野菜は地下で栽培してますしね。」

そう言ってパリスさんはワゴンから次々に料理を取り出し、自分以外の全員の前に並べた。

「では、食事を並べ終えたのであとは皆さんで仲良く食べてください、食器はワゴンに入れて部屋の外に置いといてください、後で取りに来るので」

パリスさんが部屋の外に出ると主人公達は料理を食べ、これからどうするか話し出す。

「ポーションの一つに一時的に総合レベルを上昇させる物があるけど、その十倍の時間総合レベルが半分になるから戦闘中に使えない、だからポーションの材料快癒草を集めるクエストをしつつ規定量以上に集めて金策、防具を買ったら戦闘に移行でいいと思う。」

香衣理かいりがそう提案すると、龍兎りゅうと達はそれを了承した。

「了解、とりあえず先に風呂に入るか? こっちはどっちでもいいが」

「じゃあ先に入らせてもらう。お風呂から出た後で飲み物を貰いに行くけどあなた達もいる?」

「僕はいる、龍兎りゅうとは?」

「俺は遠慮する、寝れなくなったら明日に響くからな。」

香衣理かいりが先に風呂に入ろうとすると、あかねが私は自分の家で入ると言って宿から出ていった以外の問題は特に起きず、龍兎りゅうと達と交代した。


香衣理かいりサイド~

「パリスさん飲み物を二人分頂けますか?」

「それなら、ちょうどいいですしシャイニーオレンを生のままで絞った果汁たっぷりのジュースにしましょうか。」

そう言って背中に黄色に赤色の斑点が入った果物が入っているかごを背負ったパリスさんが厨房に消えると三分後、オレンジ色の飲み物が入ったコップを二つ持って戻ってきた。

「用意ができましたので持っていって下さい、ただ早く飲まないと美味しく無くなるのでお早めにお召し上がりください。」

「分かりました。そろそろ出てくるとは思うので大丈夫です」

そう言って香衣理かいりはパリスさんと別れた後、部屋に戻りラプラスさんの所で作った呪薬を取り出し、もらってきたジュースの片方に全て注ぎいれ、もう片方を自分で飲んだ。




色々ありまして奇跡的に編集出来るようになりましたので1話だけ更新しておきます、ただ作者はナマケモノなので次の更新は不定期です、そのことをあらかじめご了承ください。

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問題しか無い転生 黒崎影斗 @9012

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