世界一の大国ジルベス合衆国が開発した最強の軍用パワードスーツ『U.N.I.T.』。そのユニットを用い国家の敵を密かに闇に葬る暗殺者集団クアッドの正体は、四人の少年少女だった。そんな彼らが中学生の少女ユアの護衛を命じられ、襲いくる刺客とバトルを繰り広げるSFアクションものです。
ひねくれ者のリーダーのオウルを始め、それぞれに癖があって危険なところもあり、一筋縄ではいかないところにキャラクターの深みが感じられるんですよね。
暗殺集団が護衛任務という場違いな命令に最初は戸惑っていた彼らでしたが、ユアは望むと望まざるに関わらず厄介な騒動を引き寄せてしまう。騒動を調べていくうちに社会を揺るがす大事件へと繋がっていく。
改造人間にパワードスーツ、超音波破壊兵器、ナノマシン治療薬、プラズマカッター、そしてそれら全てを凌駕する一騎当千の究極の武装であるユニット。トンデモ科学なSF武器の数々が交錯するバトルシーンが迫力満点で盛り上がります。
ごく普通の女子中学生と、絶対に普通じゃない最凶の暗殺チームの掛け合いも面白い。SF映画が好きな人に是非おすすめしたい作品です。
(「殺し屋の憂鬱」4選/文=愛咲優詩)