【エッセイ】苦しめているのは自分自身でした・・・

進藤 進

自分を許してあげてください

このエッセイは、ずっと書こうと思っていたのですが。

投稿するのをためらっていました。


人生論を言えるほどの人物ではありませんし。

かえって、悩まれている方々を御不快にさせはしないかと危惧したからです。


只、最近。

高齢の方でも自殺される数が増えている気がします。


まして。

若く、将来がある方々に、少しでも人生を楽しく送っていただきたく。


僭越ながら。

語らせていただければと存じます。


※※※※※※※※※※※※※※※


アメリカの有名作家「スティーブン・キング」を御存知でしょうか。


「十三日の金曜日」等、ホラーが有名ですが。

「スタンドバイミー」や「ショーシャンクの空に」等、ヒューマン小説も秀逸です。


その中で、「ドリームキャッチャー」というSF小説があります。

主人公が宇宙人(細菌のようなもの)に乗っ取られ、自分の意識が脳内の図書室みたいな部屋に閉じ込められるのです。


自分を操る宇宙人の行動を「冷静に見つめる自分」がいるのです。

この時、私は思ったのです。


もしかして、自分の「良心」がそうじゃないのかと。

小説の内容やコンセプトとは全く違う話で恐縮ですが。


薄々は気づいていたのですが。

自分が嫌な気持ちや不安になる時って。


誰が、そうさせているのでしょうか?


勿論、パワハラ上司や先輩、はたまた夫や親等。

直接の要因は多々、あげられます。


だけど。

二十四時間、監視する人がいるのです。


それが。

「良心」という、自分自身なのです。


この小説を読んだ時。

僕は気づいたのです。


僕を責めているのは。

僕自身だと。


朝、目覚めた時。

「ああ・・・今日も会社か・・・嫌だなぁ・・・」


と、何度も思いました。

独立してた頃はお金に苦しんではいましたが、そんな気持ちにはなりませんでした。


会社員に復帰し、立場が弱いのと気を遣う性格が災いし、パワハラを受けました。

ジッと耐えるまま、十五年が過ぎました。


幸い、身体は丈夫なのと、頑張って努力したりで何とか続けていけはしました。

只、ずっと嫌な気分と不安は抜けませんでした。


薄々は気づいていたのです。

でも、中々、吹っ切れることは出来ませんでした。


それが、十年ほど前。

試しにやってみたのです。


「自分を許す」ことを。


この仕事を明日中に終わらせなければいけない。


なぜ・・・?

誰のために・・・?


一週間かけてもだめなの・・・?

風邪、ひいたとしたら・・・?


「言い訳」は駄目だ。

「自分に厳しく」律すべきだ。


なぜ・・・?

誰のために・・・?


試しに。

そんな「自分を責める気持ち」を捨ててみました。


勿論。

仕事を放棄することはしません。


だけど。

「自分を責める」ことをやめたのです。


どうせ、頑張っても結果は同じです。


もう少し、早くやれたんじゃないか?とか。

もっと、丁寧な仕事ができたんじゃないか?とか。


やめたのです。


期日を過ぎてもいいじゃないか。

頑張った自分を褒めよう。


できる範囲で。

丁寧に仕事、したじゃないですか。


少しずつ。

毎日。


積み重ねてみました。


今朝は眠い。

起きなきゃ。


寝坊すれば、良いじゃない。

遅刻したって、良いじゃない。

休めば、良いじゃない。


結果、それほどの寝坊もしないし。

たまにサボるのも快感でした。


なにせ。

それを責める僕はもう、いないのですから。


淡々と。

仕事やトレーニングをこなしていきました。


良い小説を書こう。

受けるエッセイを書こう。


シンプルな欲望は捨ててはいません。

でも、目標に到達しなくても「自分を責める」ことはしません。


「オーケー」なのです。


幼い頃から。

特に日本人は「道徳」的な教育が強いと思います。


人に迷惑かけるな。

自分が譲ればいい。


クラスの皆と仲良くしろ。

友達がいないと恥ずかしい。


友達ですか?

僕はいません。


ライン交換もしたことありません。

奥さんがいれば十分です。


たとえ、独身だったとしても。

「自分と友達」ならいいじゃないですか。


メールが来ても、すぐに返信する必要は無いのです。


おはようの挨拶はした方が良いですが。

無理に社内の席を廻って、年賀の挨拶をすることも必要無いのです。

近くにいる人に言う程度で。


こんな話を部の同僚にしたとき。

「あ・・・そう」で終わりました。


だから。

僕の話はピンと来ない方が多いかと思います。


でもでも。

試しにやってみてください。


「自分を許す」ことを。


気持ちが楽になりますよ。

朝が楽しくなります。


そんなこと言っても。

パワハラ上司に怒られるのは変わらないじゃないか。


だけど。

少なくとも、24時間責め続ける「あなた自身」はいなくなります。


お風呂に入っているときも。

食事しているときも。


責め続けているのは。

「あなた自身」なのですから。


薄々は気づいていたのです。


でも、やる勇気が無かった。

自分を甘やかすことに異常に恐怖を覚えていました。


「甘やかし」ましょう。


自殺されたり、引きこもりになられる方は。

「さぼる」人のように思われてますが。


きっと、「真面目すぎる」方なんじゃないでしょうか。

本当に「サボる」人は上手に生きているように感じるのは僕だけでしょうか。


大丈夫と思いますよ。

少しくらい「サボって」も。


対して、変わりません。


始終、自分を責め続けて苦しい顔しているよりも。

平穏な貴方の顔を見れば、パワハラ上司の態度も違うかもしれません。


何度も言いますが。

結果が変わらなくても、「責める自分」がいなくなれば、多少でも楽になれます。


どうか、皆様。

楽になってください。

お願いします。m(_ _)m

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

【エッセイ】苦しめているのは自分自身でした・・・ 進藤 進 @0035toto

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る