第2部 プロローグ 婚約破棄

僕は今、ステラファス王家の王宮 それも謁見の間にいる。


ひざまづいた状態だが、顔は伏せずに正面の玉座をにらみつける。



国王は玉座に、隣には王妃が座っている。


二人共、表情は険しく、こちらを見る視線は氷のように冷たい。


皇太子や第2王子、第1王女エレネシアさん、第2王女カリナさん、第3王女アリシア、第4王女メル王女、セシリアさん


皆揃って厳しい表情だ、メル王女は涙を浮かべている。


周囲の名も知らぬ有象無象その他大勢は口々に「不遜だ」とか「反逆者め」「恩知らず」

などと口にして、こちらを嘲笑している。


、王が玉座から立ち上がり、王杖を手に声をあげた。


「ステラファス王国 国王ダラテス・ステラファスの名において

 騎士アースライ・グランクラフトと第3王女アリシア・ステラファスの

 騎士アースライの騎士資格を宣言する」


その声を聴いて、僕は立ち上がる。


「騎士で無くなった以上、僕も、この国に義理は無い。

 ならばこちらも宣言しよう。

 これより、僕、アースライ・グランクラフトは

 僕自身の国を創り上げる

 僕の前に立ちふさがる個人・団体・組織・政府に対して

 僕の持つ全てを使い徹底的にあがらうつもりだ」


そう決別の言葉を残し・・・・・僕は、ステラファスを後にした。

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