ネタばらしという余談

 おはよーございます、八壁ゆかりです。

 この度は拙作「こっぱん(以下略)」を読んでいただき誠にありがとうございました。

 ここでは、この「こっぱん」がどこまで実話だったかなどを解説していきたいと思います。


 完全に余談なのでスルー可です。


 では参ります。


   ◆


 まず、弥生は私の母親です。実際に岡山と鳥取の県境、標高五百メートルの集落育ちの彼女は、岡山弁とは違う、作州弁(播州弁?)とかいう方言を話すのですが、幼い頃に大阪出身の友人がいたため大阪弁も混じっていると供述しています。この時点でバイリンガルです。


 そして、言うまでもなく慎悟はウチの親父です。出張が多い仕事をしておりましたが、今はリタイヤし、菊の栽培とアルコール摂取に精を出す無茶振り大好きおじさんになりました。

 問題は、親父自身、自分がどこで生まれたかあんまりよく分かっていないということです。


「多分岡山やと思う」


 とは言うのですが、育ちは大阪・神戸近辺だったようで、母親のように『じゃけん』を使いません。『せやから』ですね。


 問題の百合香ですが、「ゆかり」をもじりましたが実は私ではなく弟です。けったいな名前なので使いづらく、また、女の子の方がいいかなと思い設定変更しました。


 そんな私と弟は、バイリンガルな母と関西弁を話す父に育てられたのですが、育ったのが「哀愁のチバラキ」と呼ばれる千葉と茨城の県境の僻地だったため、そこの訛りも身につきました。もはやトリリンガルです。

 

 ただ一点謎があり、私は語尾に「〜べ」を付ける傾向が強いのですが、弟は付けないのです。

 例えば私の場合は、


「この小説マジおもしれーべ?」

「そろそろメシ食いに行くべ」


 といった物言いをします。

 隣の市に住んでいた女子もそうだったのですが、彼女は都内の大学に進学した際、この「〜べ」をからかわれ、一切使用を禁じました。裏切り者め。


 しかし、同じ千葉県北部出身で私もよく訪れていた街出身のバンド・BUMP OF CHICKENのメンバーは「〜べ」付きで話しているのを見たことがあります。

 彼らは私よりやや年上ですが、あの地域でも使うのだな、と納得したものの、後に私が結婚した相手が同じ街出身でして、彼は「べ、なんて付けない」と断言するのです。


——年齢差か?


 話が逸れました。全部バンプが悪い。全部藤原基央のせいだ。いつもそうだ!!!



 原さんにモデルはいません。オリキャラです。

 これ、絶対誰も気付かないと思うんですけど、最後原さんが急に意識高くなって地位向上する展開、実は最近読んで爆笑した不条理ユーモア小説の影響なんです。

 こういうの暴露するのって露悪趣味かもしれないんですけど、私はただあの名作を他のカクヨムユーザー様に広めたいという一心で以てして、ここにその小説のタイトルと著者名を記そうと思います。



 木下古栗「金を払うから素手で殴らせてくれないか?」



——今更かよ。



 というわけでね、母親にも公開前に読んでもらって方言の訂正とかしてもらってですね、ある意味では『母子コラボ作』とも言えるこの「こっぱん」、もっともっと愛されて欲しいと願ってやみません。

 古栗に関しては、まあこの期に及んで私が語るまでもないでしょう。


 というわけで、この辺でおひらきにしたいと思います。

 最後に、参加させていただいている「笑いのヒトキワ荘・第八回大会 とぅるー In ゼリー杯」で本作がどこまでいけるか期待すると共に、主催者の崇期さまに尊敬と感謝の気持ちを表明し、どろん。


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こっぱん 〜若き母の笑ってはいけない奮闘記と余談〜 八壁ゆかり @8wallsleft

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