第12話・支部長

「レーナ。あなたの弟やばいわよ。」

「すごいでしょ!私も瞬殺だったし…」

「はぁ…。ねぇウィル君、Cランクから始めるつもりはない?」

「えぇ!でもDランクまでしか上げられないんじゃ…」

「通常はね、でもいくらなんでもDランク冒険者では収まらないって場合は支部長のみCランクにできるのよ。」

「でも支部長が許可しなかったら…」

「大丈夫だよウィリアム!セナは実はここの支部長なんだよ!」

マジか…この人元冒険者でこんな若いのに支部長なのか…

「というわけでウィル君をCランクで登録しとくね」

そういうとセナさんは俺にカードを手渡してきた。

「これがギルドカードね。このカードがあると、連帯してる飲食店とか武具店で割引になったり、サービスを受けられるから。

後,なくすと,銀貨10枚もらうからね。」

へーこのカードが便利だなー。

「ちなみにそこにいるレーナはBランクね」

「お姉ちゃんすごいね!」

「えへへ。じゃあ登録できたし、ウィリアム!早速狩りに行こう!」

「じゃあこのオーク討伐がちょうどいいんじゃない?」

「早速レッツゴー。」

「お姉ちゃん僕まだ武器買ってないよ…」

「あ…」

「先走りすぎよレーナ。今日は武器の購入をしてらっしゃい。」

「セナも乗り気だったじゃん!」

なんとも締まらない終わり方だ。

~sideセナ~

レーナが連れてきた弟くんは本当の規格外だった。

規則上Cランクまでしか上げられないがおそらく実力はSS級とはいかないが、Sランク冒険者を軽く凌ぐだろう。

引退したとはいえ元Aランク冒険者のわたしが手も足も出なかったのだから。

そう考えながらセナは一枚の報告書を手に取った。


「にしてもイモムシっぽい影ねぇ...軍隊イモムシがこっちにいるはずないし、多分サンドワームでしょ。」

っていうかほんとに軍隊イモムシなら今頃この街はなくなってるしね。


そう考えてセナは森の捜索をcランク依頼とした。


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魔王 ゆう@u/ @yuuaniria

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