女騎士、アイドルになる ~ステータスが弱くて所属パーティーをクビにされたけど、職業アイドルは可能性が無限大です~

ハイブリッジ

第1話

 ここは『ツルマイ神殿』。職業を変更することができる場所だ。毎日たくさんの冒険者たちが転職をするために列を作っている。


「では次の方ー。どうぞー」


「はい」


 彼女の名前はエレナ、現在の職業は“騎士”。


 エレナは“騎士”として腕前は一級品であり、魔王討伐を目指してパーティーのメンバーと共に日々旅をしている。


 エレナがツルマイ神殿に来たのは更なる高みを目指すためだった。“騎士”から“聖騎士”へのランクアップだ。


 “聖騎士”になると“騎士”よりも使える魔法や戦い方も増えてくる。魔王討伐の為にはとても役に立つ職業だ。


「ではこの紙にある希望する職業の枠に拇印ぼいんをお願いします」


 渡された紙には職業がびっしりと書かれていて、その中の一つに“聖騎士”の枠がある。


「よしっ」


 エレナが“聖騎士”の枠に狙いを定め、拇印を押そうとしたその時だった。


「うおっ!?」


「なっ!?」


 後ろに並んでいた冒険者がエレナにぶつかってきたのだ。


「す、すいません……」


「気をつけろ」


「はい。ではエレナ様は今から職業“アイドル”になります」


「えっ……あ、アイドル?」


 エレナが紙に視線を向けると“聖騎士”の近くに書いてあった“アイドル”の枠に拇印が押されていた。ぶつかった時に押してしまったようだ。


「なっ!? こ、これはちが……わ、私は“聖騎士”になりたくて……や、やり直させてくれっ!」


「変更する場合はレベル50からですよ」


「50だと……。今の私のレベルって」


「転職したばかりなのでエレナ様のレベルは1です」


「なっ!? い、いちだと……」


「はい。ではアイドルに転職しますね」


「ま、待ってくれ!? これは事故で――」

「すいません。規則なので」


 職員か指を鳴らすとエレナの体が光り輝き始めるとそのまま姿が消えていった。


「では次の方ー。どうぞー」




 ◼️




 <始まりの草原>



「ここは……」


 目を開けるとエレナは見覚えのある草原に立っていた。


 ここは『始まりの草原』。生息する魔物も強くなく、冒険者になりたての者のほとんどが腕を磨く場所だ。


「……ってなんだこの姿はっ!?」


 エレナは自分の姿を見て絶叫する。装備していたのは慣れ親しんだ鎧ではなく、動きずらそうなフリフリのスカート、肩と脇が出ているとても可愛らしい衣装であった。


「よ、鎧はどこいった? こんな格好では魔物の攻撃を受けられる訳ないだろ!!」


 肌の露出も多く、エレナの言う通りこれでは炎の魔法など食らえばひとたまりもないだろう。


「け、剣もない…………な、なんだこれは?」


 いつも腰元にあった鋼の剣はなく、先端が丸い黒い棒のようなものが代わりに装備されていた。


「これはいったい……うおっ!? こ、声が大きくなった」


 黒い棒のようなものに近づいて話すとエレナの声が大きくなった。


 他にも何かこの棒のようなものには能力があるのかもしれないとエレナは色々試してみたが、声が大きくなる以外の能力はなかった。


「こ、これでどうやって戦えというんだ!!」


『おい』


「……っ!!」


 ・嘆いているエレナの目の前に魔物のスライムが現れた。


「くそっ……こんな時に」


『お前弱そうだな』


「なんだと……」


 エレナは冷静にこの状況を判断する。


 いくら“アイドル”という変な職業になったとはいえ、魔物の中でも最弱であるスライムに負けるわけはないだろうと。


『今までたくさん冒険者見てきたけど、初めて勝てそうなやつがきたぞ』


「スライム。私を甘く見たことを後悔するんだな」


 ・エレナはマイクを握った。


「……………」


『ん? かかってこないのか?』


「い、いや…………ちょっと待ってほしい」


『おっどうしたんどうしたん? 話聞こか?』


 エレナは再びこの状況を判断すると、疑問があることに気付く。


(ど、どうやって戦えばいい……。この声が大きくなる変な棒で何をすればいいんだ!?)


 かなり悩んだ末、エレナはこれしかないと思い行動に移す。


「く、くらえっ!!」


 ・エレナはマイクでスライムを叩いた。


『いてっ』


 ・スライムに1のダメージ。


「なっ!? ぜ、全然効いてないじゃないか……」


『じゃあ次は俺の番だな』


 ・スライムの攻撃。スライムはエレナに体当たりをした。


「きゃっ!?」


 ・エレナに10のダメージ。エレナは尻もちをついた。


「ま、マズい。もう体力が……」


 エレナの体力は今のスライムの攻撃で半分以上削られてしまった。装備している衣装の見た目通りの防御力に絶句するエレナ。


 もう一度同じ攻撃を受けてしまったらエレナは命を落としてしまう。


『へへへー。次で決めちゃうぜ!』


(ま、負けてしまうのか……。この私がスライム相手に)


「待ちなさい!!」


 負けを覚悟したエレナの前に一人のツインテール少女が颯爽さっそうと現れた。


 ・ツインテール少女の攻撃。ツインテール少女はスライムに回し蹴りを繰り出す。


『ぐへー!!』


 100のダメージ。スライムは飛び散って死んだ。


 ツインテール少女はスライムを蹴散らすと尻もちをついているエレナに手を差し伸べる。


「大丈夫?」


「す、すまない」


「あっ体力が危ないわね。ちょっと待ってて」


 ・ツインテール少女はエレナに薬草を使った。エレナの体力が回復、エレナは元気になった。


「うんこれでバッチリね!」


「あ、ありがとう薬草まで使ってもらって。礼を言うよ」


「困っている人を魔物から助けるのは当然よ。でも……あんた何その格好?」


「こ、これには深い事情があって――」


「エレナ!」


 声の聞こえた方に振り返るとエレナのパーティーのリーダーのパワゾンと仲間たちがいた。


「み、みんな……」


「お前……なんだその格好は」


「こ、これには深い事情が……」


「それに何だよこのステータスは? 職業“アイドル”って……お前“聖騎士”になるんじゃなかったのか?」


「た、確かにその通りだ。でも聞いてほしい。これには深い訳があるんだ」


「あーあ。今までは最強の“騎士”様だったから敬っていたけど、今ではもう見るも無残ですね」


「…………見るも無残」


 パーティーの仲間からの言葉に肩を落とすエレナ。


 パーティーのメンバーたちはエレナを見下した目で見ている。弱い者、落ちこぼれを見ている目だ。


「エレナ。俺たちは魔王を倒すために組んだエリートなパーティーだ。エリート且つ、強い最高のパーティー。つまり今のお前は俺たちのパーティーに相応しくない」




「エレナ、お前をクビにする」




「そ、そんな……」


 リーダーであるパワゾンからの戦力外通告にエレナはショックを隠せない。


 エレナとポワゾンたちは今まで様々な困難を一緒に乗り越えてきたのに、役立たずになったら即おさらばだ。


 厳しい世界であることは重々わかっていたエレナだったが、自分がいざ戦力外を受ける立場になると精神的に辛く誰もいなかったら泣いてしまいそうなほど堪えていた。


「ちょっとあんた達っ!! さっきから聞いてたらひどいじゃないの!」


 ここまで黙ってエレナたちの会話を聞いていたツインテール少女だったがとうとう我慢できず会話の中に割り込む。


「どれだけ強いのかわからないけど、こんなか弱い女の子相手に言い過ぎよ!」


「黙れ。エリートでもない底辺冒険者が口をはさむな」


「はあ??」


 メンバーの一人とツインテール少女の間に火花が飛び散る。どちらかが何か言おうものなら次は戦闘が起きる雰囲気だ。


「じゃあなエレナ。また“聖騎士”になったら一緒に旅をしよう」


 そう言ってパワゾンは爽やかな表情でパーティーのメンバーたちと魔法を使ってどこかに消えてしまった。


「くっ……」


「何よあいつらめちゃくちゃ嫌なやつらね!!」


 ショックを受けているエレナの横で地団駄を踏んでいるツインテール少女。


「…………いやあいつらは悪くない。私がこんなステータスの低くて弱い職業になったのが悪いのだから、切り捨てられて当然だ」


「そんなことないわ! 絶対にあいつらが悪い! ていうか態度が気に入らない!! あと顔も嫌い!」


 私情も漏れながら引き続き地団駄を踏むツインテール少女。


 何分か経つとツインテール少女は落ち着き始め、エレナに話しかけた。


「エレナ……だったわよね? どうしてその職業になっちゃったの?」


「……本当は“聖騎士”になりたかったんだ。でもツルマイ神殿で“聖騎士”になろうと拇印を押すタイミングで事故が起きて……“アイドル”になってしまった」


「そんな理由があったのね……」


「“聖騎士”になるにも“騎士”に戻るにしてもレベルが足りず……。この弱い“アイドル”という職業でどうやってレベルを上げればいいのかわからないよ」


 スライムですら満足にダメージを与えることができない……。


 最強の騎士であり魔王討伐を目標にしていたエレナにとって、この事実は心が折れてしまうものだった。


(魔王どころかスライムも倒せないのなら、このまま農家にでもなって細々と暮らしていこうか……)


「そうだ! あんた私と一緒にパーティー組みましょうよ!」


「えっ……」


 ツインテール少女からの提案にエレナは思わず固まってしまう。


「そうはて言ったもののまだ私しかパーティーにいないけど……どう?」


「わ、私、こんなステータスだぞ」


 ステータスを見せるがツインテール少女は少しも動揺することなく、自信満々に胸を叩く。


「大丈夫よ私が守ってあげるわ! それに一緒に戦えばレベルも上がって強くなるし、“聖騎士”になることもできそうじゃない?」


「い、いいのか?」


「もちろんよ! 一緒に頑張りましょ」


 二人は固い握手を交わした。


「あ、ありがとう。えっと君の名前は……」


「私はマイナ。魔王を倒す予定の最強の格闘家よ!」


 エレナはマイナの心の広さにとても感動し、マイナのために頑張ろうと誓った。


 ・エレナとマイナはパーティーを組んだ。




 ────




「それにしても“アイドル”ねー。聞いたことない職業だわ」


「私も初めて知って……武器はこのマイクという声が大きくなる棒だけなんだ」


「ふーん変わった武器ね」


 ジロジロとエレナの武器を見回すマイナ。


 先ほどステータスの装備の部分を見た時にエレナはこの武器がマイクという名前であることを知った。


「こんなのでどうやって戦えと……」


「もしかしたら“アイドル”って魔法が使えるんじゃない? もう一度ステータスをしっかり確認してみたら?」


 エレナはもう一度自分のステータスを確認する。


 見れば見るほど弱いステータスだ。そのまま魔法の部分を見てみると一つだけ魔法を覚えていた。


「“歌う”?」


「えっ“歌う”って魔法なの?」


「い、いや違うと思うが……で、でも魔法のステータスのところにあるんだ」


「そうなの? まあとりあえず実戦でやってみましょうよ!」


『よーよーお姉ちゃんたち楽しそうに何話してるんだよー』


 ・スライムが現れた!


『ぐへへー』


「グッドタイミングじゃない! さあエレナ、“歌う”をやってみて!」


「わ、わかった」


 ・エレナは歌った。


「ら、ららら~~♪♪」


「綺麗な声ねっ!」


 ・エレナの若干の照れが混じった綺麗な歌声を聞いて、マイナのテンションが上がった。


「力が漲ってくる! すごいわエレナ! “歌う”には仲間の力を上げる効果が合ったのよ!」


「ほ、本当だ……」


『ええ曲やな。何の歌?』


 ・エレナの歌にスライムは興味を示している。


「隙あり!」


 ・マイナの攻撃。マイナは油断しているスライムに前蹴りを繰り出した!


『ぐへー!!』


 ・150のダメージ。スライムは飛び散って死んだ。


 エレナはレベルが上がった。新たな魔法を覚えた。


「やったわエレナ! アイドルってすごい職業よ!」


「そ、そうなのか?」


「そうよ! だって仲間の力を上げたり、敵を油断させたりできるんだもの!」


「マイナに褒められるのは嬉しいが全然実感が湧かないよ」


「自信持って!! 私たちの力を合わせれば中ボスにも勝てるわ!」


「いやそれはいくら何でも早すぎ──」




『グウエエエエエエエエラッッッッッッ!!』




 甲高い鳥類の声が草原一帯に響き渡る。エレナたちの上から一匹の魔物が舞い降りてきた。


「……二首鷲ふたくびわしか」


「珍しいわね。こんなところにいるなんて」


 二首鷲。体長は三メートルほどで長い首、二つの頭を持つ鷲の魔物だ。この『始まりの草原』に現れることは珍しく、冒険初心者の最初の壁になる魔物で知られている。


「まあでも私たちなら大丈夫よ、やっちゃいましょ!」


「……そうだな」


 余裕な様子のマイナ。


 エレナもここまで見てきたマイナの実力であれば二首鷲の一匹なら十分倒すことができると考えていた。


『グウエエエエエエエエラッッッッッッ!!』


 ・エレナとマイナの前に二首鷲が現れた。


 ・二首鷲の攻撃。大きな嘴でマイナをつつく!


「くっ!?」


「マイナ!?」


「大丈夫よ! これくらい全然大したことないから!」


 ・マイナに30のダメージ。


 ・マイナの攻撃。マイナは前蹴りを繰り出した! 


『グウエエエエエエエエラッッッッッッ!!』


 ・マイナの前蹴りが二首鷲にヒット、80のダメージ! 二首鷲は雄叫びをあげる。


「どんなもんよ!」


 ・雄叫びをあげた二首鷲の背中がもぞもぞと動き出す。


「あれは……マイナ!! こいつは二首鷲じゃない!」


「えっ──」


 二首鷲の背中に隠れていたもう一つの頭が出てくる。



『グウエエエエエエエエラッッッッッッ!!』



「頭が三つ……。これ三首大鷲さんくびおおわしじゃないの!?」


 三首大鷲。二首鷲のリーダー的存在の魔物。


 姿は二首鷲に似ているが頭が三つあり、知恵も戦闘力も二首鷲を上回る。冒険初心者では倒すのはほぼ不可能に近い。


 普段は頭を一つ隠しており、二首鷲と思わせて油断している冒険者を狩って餌にしている。


「三首大鷲なんてこんなところにいる魔物じゃないわ!」


「……もしかしたら巣が近くにあったのかもしれない」


 エレナの言う通り、この三首大鷲は『始まりの草原』の近くに巣を作っていた。この三首大鷲は他の三首大鷲より賢く、ここにいれば簡単に冒険者を狩れると気付いていたのだ。


「マイナ!! ここは一旦退いて――」


 ・三首大鷲の不意打ちの攻撃。三つの頭の頭突きがマイナを襲う!


「かはっ!!」


 ・100のダメージ! マイナは地面に膝を着く。


「マイナっ!!」


「はぁ……はぁ……不味いわね」


 三首大鷲の攻撃でマイナの体力が残りわずかになってしまう。


 ・三首大鷲はマイナに意識を集中させている。


「エレナだけでも逃げて!」


「そ、そんなことできるわけ……」


 エレナはマイナを助けたいと強く思っているが、自分の力では……『歌う』の魔法だけではこの状況をひっくり返すことができないことを理解している。


(くそっ……どうすれば)


 何か手はないかと探っていると、エレナは一つ見覚えのない魔法を見つける。


(これは……さっきのスライムとの戦闘でレベルアップした時に覚えた新しい魔法か)


 エレナはこの魔法に逆転の望みを託した。


(頼む……マイナを助けられる魔法であってくれ)


 ・エレナは『歌って踊る』を発動した。


「この大~空に~♪♪♪」


『……グゲレ』


 三首大鷲はマイナからエレナの歌と踊りに興味を示し始めた。


 ・三首大鷲はエレナの方に歩き出した。


「羽ばたきたい~~♪♪」


『グゥゥ……』


「え、エレナ……すごく、心に響く歌ね。踊りも微妙にぎこちないのが可愛いわ」


 エレナの歌と踊りは決して上手ではない。


 歌には照れがあり、まだ所々音を外す箇所もある。踊りも騎士の頃の滑らかな動きの面影はなく、とてもぎこちない。


 それでも一生懸命に取り組むエレナの姿は周りの心に響いていた。


 ・マイナはエレナの歌と踊りにとても感動している。


 ・マイナは体力が回復、能力もかなりパワーアップしたっ!


「こ、これは……」


「私は~~アイドル~~~♪♪♪」


『グゲレ~~♪』


 ・三首大鷲はエレナの歌に興味津々だ。今にも踊り出そうとしている。


「チャンス!!」


 マイナは立ち上がり、三首大鷲に向かって走り出す。


「いけーーマイナっ!!」


 ・マイナの攻撃。マイナは三首大鷲に跳び蹴りを繰り出した!


『グウエエエエエエエエラッッッッッッ!!』


 ・250のダメージ! 三首大鷲は三本全ての首の骨が折れて死んだ。


 ・エレナ、マイナのレベルが上がった。


「倒した……」


「やった……やったー!!」


 倒れている三首大鷲の前で二人は抱き付き喜び合う。


「やったわエレナ!!」


「あ、ああっ!!」


「すごいわ! エレナの歌と踊りのおかげで三首大鷲に勝てたのよ!」


「わ、私は何も……。ただマイナを助けたくて」


「ふふっありがとう。エレナの歌ってすごく元気がでるわ! アイドルってそういう職業なのかもね!」


「そ、そういう職業?」


「みんなに元気を与える職業。これはとても大事で素晴らしい職業よ」


「みんなを元気に……」


「そうよ! だって魔物ですらエレナの歌を楽しそうに聞いてたじゃない? もしかしたら魔物だって救えちゃうかも」


 スライムも三首大鷲もエレナの歌や踊りに興味を示していた。


 もしマイナが攻撃せずにあのままエレナが続けていたら、スライムたちもエレナの虜になっていたかもしれない。


「それにエレナは可愛いから、アイドルのその衣装も似合ってるわよ」


「か、かかか可愛いだとっ!?」


「ええ可愛いわ!」


「そ、そうか……そんな言葉初めて言われたよ」


 騎士の時には常に敵やライバルたちに恐れられてきたエレナ。


 初めて言われた可愛いという言葉に戸惑いが見られたが、徐々に嬉しい感情も沸いてくる。


「まあアイドルの力はまだ謎が多いから、ゆっくり成長していきましょ!」


「ああそうだな」


「よーし。それじゃ冒険へ出発!」




 こうしてエレナはアイドルとしての一歩を踏み出した。


 エレナとマイナの冒険はまだまだ始まったばかりだ。





 終わり


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