閑話29:温泉の効能

【!注意!】

性的な表現が含まれます。性的な表現が苦手な方は、次のリンクでお戻りください。

※読み飛ばしても、本編を楽しむのに支障はありません。


【第728話:君に捧ぐ愛の唄】

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イラスト「温泉の君」

※いただいたファンアートです。今回の場面の元になりました。

※注意:ケモ・妊婦・ケモヌード。

https://kakuyomu.jp/users/kitunetuki_youran/news/16817330663035981238




「いらして、あなた……わたしのなかに……」


 露天の岩風呂は濃い湯気に包まれ、すぐ目の前にいるリトリィの前も、湯気の粒子が通り抜けていくのが見えるほど。


 静かな山の中で、湯の中で俺にまたがるようにして熱く舌を絡め合っていたリトリィの言葉に、俺は彼女の背に回していた腕に力を込めた。


「ふふ、おやんちゃ・・・・・さん・・……こちらですよ?」


 湯の中で屹立するモノに手を伸ばして、いい子いい子するように撫でていた彼女の中に、愚息が飲み込まれていく。彼女の熱い吐息と共に、その狭い秘裂を掻き分けるようにして。


「……リトリィ、苦しくないか?」

「どうして、ですか?」


 思わず聞いてしまった俺に、彼女はにっこりと微笑んでみせた。


「……いや、その……風呂に浸かりながらだし、この体位だし……」


 彼女が俺に体重を預けているからだろう。彼女の大きく張り出したお腹が、俺の腹を圧迫する。

 妊婦さんのお腹って、意外にかたいんだよ。決して柔らかいものじゃないんだ。赤ちゃんが中に入っているんだから、そりゃ柔らかいはずがないんだけど。


「ふふ、だいじょうぶです。おなかがはってきたら、ちゃんとやめますから」


 そう言って、腰を前後に擦り付ける。

 リトリィと愛し合うようになって知ったんだけど、騎乗位って、腰を上下に動かすんじゃなくて、前後にこするようにする方が、女の子にとって「いい」らしい。上下に動く時と違って、「こすれる」からだそうだ。


 結局のところ動画は、やっぱり「演出の塊」でしかないってことだ。いや、ぶるんぶるんと揺れる迫力は絶景で──いやなんでもない。


 じゃあ男にとってはどうなのかというと、「抜けかけ」からの「体重をかけられて折れる衝撃」を食らう心配がないってだけでも、悪くない、とは思う。


 いや、だって相手はプロじゃなくて素人女性だよ? 一生懸命、俺のために腰を動かしてるうちに、抜けそうになったり、実際に抜けたりするんだ。


 抜けたときはいいさ、愚息はすぐに腹に向かって倒れるから。押しつぶされるスマタの圧迫感を楽しむと思えばいい。問題は「抜けかけ」の時だ。そのままするりと彼女の中に再び収まればいいが、変に引っかかったりすると、「ぐきっ」といくわけだ。

 ああ、経験済みだ。


 そんなことよりも、切なげな表情で、「こすれる瞬間」の、身をよじりながら熱い吐息を漏らして腰を動かす彼女を見ながら、重力に従って垂れ下がり、いつもよりさらに大きく見えるたわわな実りを、鷲掴みにできるんだよ。


 妊娠してからさらに豊かになった胸の、その尖端は、ずいぶんと色が濃くなり、桜色からサーモンピンクになった。それでもマイセルよりずっと色が薄いのは、元々彼女がアルビノで、色素が薄いからだろう。


 乳輪のボコボコした型崩れも今は落ち着き、二倍近くに肥大した乳頭からは、わずかに乳汁が染み出すようにもなった。彼女の体が、いつでも赤ん坊を迎えられますよ、と主張しているかのようだ。


 それを指先でつまむようにしながら、ぶるんと揺れる逆さの山脈をこねまわす。

 ──これぞまさしく絶景かな!


「あなた……。はうっ、あなた……っ!」


 徐々に動きがダイナミックになり、湯が跳ねる音も大きくなってくる。

 これが騎乗位のいいところかもしれない。眉根をきゅっと寄せ、首を振るようにしながら、腰の動きは大胆になっていく。

 

 女の子にとって気持ちいいやり方を貫いてもらって、女の子が快感に身もだえする姿を鑑賞するのもいい。もちろん、彼女を抱きしめて下からがんがん突き上げてもいい。騎乗位もなかなか奥が深い。


 しかも、ここは露天風呂。

 声が漏れるのをこらえるようにしていながら、けれどどうしても漏らしてしまうことへの羞恥心が垣間見える仕草が、なんともいえず健気で、いつも以上に愛らしく思えてしまう。

 露天風呂という、いつもと違う場所だからだろうか。温泉の湯気に包まれた、見通せそうで見通せない、そんな世界が、ひどく淫靡に感じられる。恥じらう彼女が、本当に魅力的だ。


「ふっ……んうっ……! だ、だめ……っ!」

「なにが、だめなのかな?」


 そう言って彼女の脇から腕を伸ばし、頭を後ろから押さえるようにして唇をふさいでやると、すがりつくようにしてそれに応えようとする。


 漏れる熱い吐息がかかるたびに、彼女をさらにあえがせたくなって、下から突き上げる。そのたびに可愛らしい悲鳴を上げ、うらめしそうな目をし、けれども、さらに情熱的に舌を絡めてくるのだ。


 誰かが入って来たりしないか、その緊張感と、身を貫く悦楽と、それぞれを天秤にかけているのだろう。そのうえで、俺の上で腰を振っている。本当にいとおしい。


 ただ、体を密着させていると、やっぱり気になるのがお腹。正常位とは違って体重がそれほどかかるわけじゃないだろうし、彼女自身が調節できるからいいのだろうけれど、やっぱり密着すると、圧迫感がある。つい、お腹の子のことが気になってしまう。


 体のことは彼女自身が一番分かっているはずだから、彼女が動いている限り、彼女に任せるのがいいのだろう、とは思うのだが、気になってしまうものは気になってしまう。


 ……それでも、彼女が恥じらいつつも悦びに身を浸すありさまを見せられていると、……つい、動きたくなってしまうわけで。


「……あなたも、動きたいですよね?」


 長い長いキスのあと、微笑んだ彼女が俺の上から身を起こすと、大きな岩に手をかけて、尻を突き出すようにしてみせた。


「ふふ、おやんちゃ・・・・・さん・・も、自分で遊びたい・・・・ですよね?」


 そう言って、しっぽを持ち上げてみせる。


 俺の理性はここまでだった。

 お腹の大きな妻を抱く……ケダモノと呼びたくば呼べ。

 彼女の柔らかく蕩けた胎内に、自身を突き立てながら、もはや恥も外聞もなく、彼女を鳴かせたいという欲望に支配された。


 温泉という、非日常の空間が、俺をさらに大胆にしたのかもしれない。

 彼女が耐えようとすればするほど、彼女が悶えるさまを、漏らすあえぎ声を求めて、その胎内を穿ち続けた。


「あなた……どうぞ、いらして……?」


 彼女の流し目に促されるようにして、彼女の胎内の奥深く、ドアを突き破る勢いで、命のエキスを注ぎ込む。

 こんなにも長く、何度も、たくさんの愛を注ぎ込んだのは久しぶりだと感じるくらいに。これも、温泉の効能なのだろうか。


「早く、おいで……俺たちの、腕の中に……っ!」


 彼女の腰を掴み、押し付け、擦り付けて、一滴でも奥深くに届けと──

 あとから冷やかされることになるとは夢にも思わず、独り言のようにつぶやきながら、俺は彼女の奥深くに注ぎ込み続けた。



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ムラタのむねあげっ! 夜話集 狐月 耀藍 @kitunetuki_youran

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