第2話 あの子が死んだ
「え?」
「先日、亡くなりました。先生も何が原因かわからない。このクラスにいじめはなかったと思っているが、、もし何か心あたりがあるやつがいたら教えてくれ」
え?意味がよくわからない、俺が教室についたころにはもうみんな暗い顔をしていて、訳も分からず席に座り、担任が来たと思えばこれだ。しかも内容はクラスメイトのジサツ。だがそんなことはあり得ない。死んだといわれているのは、朝、バスの中で見たあの子だった。
「なあ、死んだのってほんとにあの子なの?」
昼休み、いつも通り食堂で昼飯を食い終わり、階段で我慢できずに友達に聞いた。
「当たり前だろ。じゃなかったら机に花瓶とかそれこそいじめだわ。」
「いやまあそうだけど、死んだって、え、あの子が?しかも自殺っしょ?」
「まあ俺も信じられないけどな。てかお前何、好きだったん?」
「ちげえよ。いやでも死んだってっっった!!」
いきなり頭をぶん殴られた。友達にではない。
「あんたたちねえ!?!?人が死んだ死んだ言うのやめてよ!なんだと思ってんの?!もしかしてあんたたちが原因なんじゃないでしょうねえ!!」
「んなわけねえだろ、ろくに話したこともねえよ!」
「とにかく、そんな軽々しく死んだ死んだ言わないで、私たちの身にもなってよ、!」
泣いていた。あの子と仲が良かったクラスメイトだ。私たちの身とは何だろうか、死んだ本人が死んだ死んだ言われていやな気持ちになるのであればまだ納得がいくが、そんなことはあり得ないし、多分。たかが他人のくせに‶死んだ″の連呼であそこまで怒らなくてもいいだろう。わざとでもないし。
「今のはお前もわるいな。」
おれがひねくれすぎてるのかもしれない。
「まじ?しにてー」
「じゃあ、しの?」
「え」
これも、友達ではない。え?
「しの?」
え??
「どした?」
これは男の声だった。
「いや、えこれおまえ、や、なんでもない。」
どうやら、見えているのは俺だけだ。
「しにたいね、」 まぬあ @manimani0524
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