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「あの、じゃあ……そんな私にぞっこんラブな変人のオマエに、ひとつお願いしたいことがあって……」
「なんでこの期に及んでけなされてるの俺は?」
「私と一緒に……行ってほしいところがある」
「お、デートの誘いか?」
「病院……肛門科に。大量の排便とカレーうどんの排出でお尻を痛めた」
「……めまいがしてきた」
「大丈夫? 貧血? 下血のしすぎで血が足りない?」
「俺は痔じゃねーっての。ここまで来て肛門科に話が戻ってきたのに気が遠くなったんだよ」
「幸せは実は身近なところにあるってお話だね」
「絶対違うと思うな?」
「とにかく一緒に……一人で肛門科に行くの、恥ずかしいし……」
「マジでおまえの羞恥の基準はどこにある? まあ一緒に来いと言われりゃ行くけどさぁ」
「ありがとう……助かる。わりと切実に」
「本気で羞恥の基準が分からねえ」
「肛門科の次は、産婦人科だね」
「超えるべき段階を二十段くらい飛ばすな? 人生の階段で棒高跳びでもやってらっしゃる?」
「楽しみにしてる……これからいろいろ。ひとつのドリンクに二本のストローを挿して……」
「そうそう、そういう普通の恋人らしいことしたいよな」
「耳から飲んだり」
「そうだよなぁおまえはそういうヤツだよなァー!!」
「そして二人は、末永く幸せに暮らしました。ちゃんちゃん」
おわり!!
変人幼馴染は恋人作りの練習台として俺を使うようです 雨蕗空何(あまぶき・くうか) @k_icker
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