生も死も憐れまず、人という字のまま支え合う命の不思議

死後の世界を描いた不思議なファンタジー。
近未来SF、ミステリー要素もある。

記憶を思い出しながら若返っていく発想が面白い。
記憶がなくても、喋れたり、言葉の意味を理解できたり、おぼえた記憶がないのにできたりなどの記憶は持っているらしい。
 
本作において、あさがおはメッセンジャーの役割を担っていたのだろう。
死後の世界は、神的な意図が働いているように思える。

死んだ後で若返りながら思い出していくのは、これまでの生前の生き方と向き合い、反省するための機会を与えられたのかもしれない。

特別養護老人ホームで世話していたが、死後の世界では逆転するところが、感慨深い。