第2話

「本日は,ありがとうございました!またのご利用お待ちしております」

「は...はい。ありがとうございました...」

「どういたしまして。何もお力になれなくてすみません」

「いえ全然そんな事ないですよ」

「それならよかったのですが...」


「なんなんだよっ!俺が社会不適合者だと?

ふざけるんじゃねぇよ!くそっ,くそっ,くそっ〜

俺は,母さんになんて言ったら良いんだよ...

まぁ仕方ない...また職探しするしかねぇか...よし帰るか。」


「アンタどけっ!どけー」

「えっ?」

バン!

『何だなんだ?事故か?』『キャー!男の人が怪我してる!』『頭からも血が出てるぞ!早く救急車を呼べ!』


俺は,見覚えの無い不思議な空間で目が覚めた。そこは,漆黒の闇が永遠と広がっている...

《俺は,死んだのか?ここは,どこなんだ?俺はどこを彷徨っているんだ?それに俺は,まだ死にたく無かったんだけどな...あっ!俺童貞のままじゃん!嘘だろ〜?

ん?先の方に光が見えるぞ?行ってみるか...

ちょっと待てよ?光がどんどん迫って来てねぇか?逃げなきゃ!うっうわーー!》


「魔...ま...」

「(ん???全く知らない人の声が聞こえる...)...」

「魔王様早くお目覚めになってください!」

「(えっ?魔王?)えっとー魔王って誰のこと?」

「貴方様ですよ?魔王クラウディア・アルシュベルト様!」

「...そうか,それで君の名前はなんだっけ?」

「どうされたのですか?いつもお呼びになっているじゃ無いですか」

「すまない...ちょっと記憶が曖昧なんだよ...」

「そうだったのですね...私は,ベルトライン・アインズと申します。私は,貴方様の左手として仕えております。アインズとお呼びくださいませ。」

「わかったよ,アインズ。では早速だが城下の経済情報を集めたくれぬか?」

「経済情報?なんですかそれは?」

「えっとー...城下の者達が物を買ったり,交渉したりした時の契約書とか売上とかかな?」

「何故その様な物が必要なのですか?」

「この国の状態を知らないと魔王としてこの国を統治することが出来ないだろ?」

「なるほど,その様なことで有れば直ぐに用意いたします!」

「あぁ,助かるよ!あと俺の部下たちを集めてくれ!アインズ!」

「それは,全員でしょうか?」

「いや,この城にいる者だけで構わない」

「ハッ!直ちに」

「(ハァ,俺が魔王?しかもアインズの様子から見て俺は,結構大きな国を統治してるみたいだな,まぁ頑張ってみるか。)」

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俺,魔王なんだけど!? 光の弓道師 珊瑚 @hikari969

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