正直、こんなモノがあるわけがない。
この話しを聞いたモノは、誰でもそう口にすると思う。
実際、わたしもそんな者達の一人だったのだ。
あの、高峰連なる忌まわしき地が、
魔王が定めた名を冠するのは余りにも有名である。
だが、今は昔、
悠久の時の中で、それはおとぎ話にも等しく、
恐れ忌むべき事を人類は忘れてしまったのであろう。
そこに遥か高く聳える、でかき山、
その標高からはシナイの名が読み取れる。
そう、十の戒めが授けられしあの場所である。
何モノかがその戒めを守り、
末代までの恩寵を受けられるとすれば、
それは人類に替わり得る、
新たなこの地の支配者になると言う事に他ならない。
ああ、何と言う事か!
悪逆な人類への天罰か。
御心を変えられ、
地上の支配者を変えられようとしている。
このモノの登場はその兆しなのではないかと、
わたしは恐れるものである。
わたしは警告する。
ここに書かれしものは、悍ましきグリモワール。
決して読んでみるヤマよ。
これは楽しく愉快で、
世界中をハッピーにさせる素晴らしい小説ヤマ!
バーチャル世界の山は、縦横無尽に飛び跳ねるヤマ!
これを見ている方は、すぐにこの小説を開くヤマ!
そうして最後まで目を通すヤマ!
きっとハッピーマウンテンになる事をお約束するヤマ!
これでみんなもでかい山ヤマ!
でかい山は世界中を舞ウンテン!