あとがき


 約一年に渡って連載しました『平和の鐘』を最後まで読んでくださり、誠にありがとうございました。


 企画短編からスタートした本編。当初は、ここまで長期化する予定がありませんでした。


 大アルカナをモチーフに、オムニバス形式で終了させようと。


 明確なラストが浮かんだのは「魔術師の誘惑」を書いていた時です。キングが大統領になる予定でした。鐘のイメージは、この頃から変わっていません。


 第一章で退場予定だったクロエ生存で、プロットが三倍になりました。


 まさか35万字も書くことになるとは、私が一番思っていなかったです。

 

 キングが出自を知るですとか、魔術師の能力譲渡。また、能力を巡る奪い合いは、殆ど変更していないんです。クロエがヨシュアを刺してしまうシーンも、割と初期からありました。


 ただ、そこに至る過程が、これほど変わるとは思っていませんでした。


 行動は同じでも、持つ意味が真逆になる現象には、驚きでしたね。


 ラストは悲劇のまま突き進むビターエンド、大団円ハッピーエンドの2種類用意していました。キング(アンナ)が大統領になるエンドは変わらないのですが、前者になる可能性が高かったのです。


 それこそ、過程で決めようと思っていました。

 作中のキャラクターが最後を選んだ、という感じですね。


 当初予定だったビターエンドだったら、もっと殺伐としてたんじゃないかな……と振り返って思います。


 キングの物語はこれにて終了となります。

 彼は外の世界に出て、家族を手に入れる事が出来ました。


 そして、アンナ・レイラ・クロエ。三人のクィーンが健在の間は、人身売買も容易に出来ない仕組みであったと信じています。


 さて。


 番外編がいくつか出る予定です。

 告知に関しましては、別途近況ノートでお知らせします。


 また、同じ世界線での新作も予定しております。まだ年表を書いている最中なんですけれども。


 最後までお付き合いくださった方々には、本当に感謝しかありません。


 また、番外編や新作でお会いしましょう。

 それでは!


 -加賀宮カヲ-

 


 


 


 

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平和の鐘 加賀宮カヲ @TigerLily_999_TacoMusume

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