不遇な王女ヒメリアの成長と変化とこれからの活躍に期待

同作者の「カリグラファーの美文字異世界生活 〜コレクションと文字魔法で日常生活無双?〜」のスピンオフ作品第2弾。「緑炎の方陣魔剣士」がとりあえず、第1部完結後に開始した作品です。「カリグラフィー~」の作品でも所々に他国のことが書かれていましたが、その中でも男尊女卑の酷い国の、第6王女の輿入れから話が始まります。いわば敵国へ嫁入りのはずが、話が頓挫し話し合いの最中に逃げ出す主人公ヒメリア。自国では「がらくた姫」と呼ばれ、とても姫としての扱いなど受けていない身で、生きていくために息を殺し耐えていたのが、今こそ!今しかないと!逃げ出した。「カリグラファー~」の主人公タクト君の神典の清書がきっかけで、身分制度の精査見直しが始まりだした時期。作者注意書きにも書かれてますが、10話ぐらいまでは、重い内容です。女を奴隷や物のように扱っているので、特に女性には重い感情を抱かせる内容ですが、その後は、ヒメリアが本物の身分証を手にしたあたりから、物語が回り始めます。今まで知らなかった、あの国にいたがために知らなかった知識、皇国以外の国の常識が、非常識であったかの事実がどんどん明るみになってきます。そして、皇国の教会に保護され、皇国の知識を学ぶことができ、人として、女性として、誇りを取り戻そうと、今までの自分を踏まえたうえで前向きに生きようと、少しづつ変化していく主人公ヒメリア。人との関わりがなかったがために失敗もありますが、間違えれば反省をする。そんな貴方が幸せをつかむ未来を祈りたい。今後の作者の活躍にも期待をしております。

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