影法師が後をついてきているシーンで「真夏に日陰スポットを駆使しながら、尾行だと!?ストーキングの猛者…ヤバい奴だ…」と思い、後編で『本当にヤバい奴だった』と確信しました。
(恐らくこの小説の『影法師』は影から影へ移動するのはお茶の子さいさい)
つきまとい行為する者の特徴に「支配欲が強い」「特定の人に感情をぶつける」があるらしいので、それを上手いこと“影法師”という怪異や小説に落とし込まれていると思いました。
面白かったです|・)ヒョッコリ
作者からの返信
感想ありがとうございます!
確かに影法師だけに、影の中に潜むのは得意でしょうね。
尾行者としてこれ以上ないスキルかも知れません笑
「影法師」には色々な意味を込めたつもりですが、そうしたことも汲み取って読んで頂けて、作者として本当に嬉しいです!
名前のない「僕」は「誰でも皆」でしょうか。
僕は屋上に影を見つけて、優太は僕と向き合う影法師を見る。
僕と同じように、誰でも状況しだいで影を見てしまうのかもしれないですね。でも闇を持つほど強くはない。
そんな弱さは誰でも持っていて、窮鼠となると影を抱いて、弱さが影を制御不能にしてしまう。
冷ややかだけど、凍るほどの冷たさはない。救いがあるような、ないような。
おもしろかったです。上手いです。
作者からの返信
感想ありがとうございます!
心の弱さやエゴイズムは誰でも抱えていて、状況次第では「僕」と同じようになる可能性はあると思います。
「影法師」はまさにその象徴かも知れませんね。
物語を深く汲み取ろうとしてくださって、作者として本当に嬉しく思います。
キャッチコピーにあった「これは、僕が犯した罪の告白だ。」がずっと気になっていたんですが・・・。 こう言う事だったんですね。
しばらく考え込んでしまいました。
子供の頃に悪い事をして、それがたまたまバレずに済んだと言ったようなささやかな「良心の呵責」なら1つや2つ誰にでもある事ですが、これは重すぎますね。小学生の頭でここまで緻密に計画し、実行に移せるのかなぁ?と思いました。
怪談小説仕立てにしているものの実は影法師に殆ど意味は無く、夏の嫌な蒸し暑さが過ぎ去った後に来るような、懺悔と贖罪の方法が見つからない心細さと罪悪感。
人間の心の奥底に潜む闇を抉り出すような作品でした。
お見事でした。
作者からの返信
感想ありがとうございます!
創作物に出て来る子供は、だいたい知能や精神年齢が現実の子供より数段上ですので笑
この作品は自分が小学生の頃の体験が元ネタになってますが、本当に書きたかったテーマはまさに人間の心の奥底に潜む悪意や嫉妬、エゴイズムであり、影法師はその舞台装置的な存在に過ぎないと言えるかも知れません。
あとは終盤の展開でそれまでの全てがひっくり返る、的な話を書いてもみたかったんですよね。
少しでも楽しんで読んで頂けたなら幸いです。