第11話 体育祭の真相
まず初めになぜ2人なのかという点について考えて見ることにした。殺すなら2人より1人の方がリスクも少ない、それを持ってでも2人を一気に殺した理由は2人でないといけないからである。
その方法というのが実は未だによくわかってなくて、巳之助とこの後2人で話し合う予定だ。
巳之助はすごく頭が切れるのでとても頼りになる。今回も巳之助に意見をもらう予定だ。
巳之助が戻ってきてこれまでの話をまとめるのことにした。
巳之助はどうやら方法がわかっているようだ。
「まず初めに日焼け止めに毒が入っていたのは覚えているな?」
「ああ。それと第2のプランまで用意してあることも覚えている」
「そう。問題はその第2のプランの事だ。日焼け止めは塗らない可能性があるのもわかるな?」
「ああ。人によって塗らない人もいるし、日によって塗らない人もいるな」
「まず前提だが装着物に毒などを仕掛けてる可能性がとても高い」
「それはなぜなんだ?」
「体育祭はこのような動きをするという決まりがなくトラブルがよく発生するのでそれを先読みして仕組みを作るのは困難だからだ」
「確かに。それなら装着物に毒つけるのが一般だな」
「そういうことだ。まず体育服は家から来てくるので仕込みはできない。そしてもう1つは2人殺すのにとても都合がいいと思われる」
「ハチマキか、だが都合がいいのはなぜなんだ?」
「ハチマキは競技前につけるだろ。つけてない間は委員会で集まって置いてる場合が多く。2人は仲がいいからおそらく並べて置いていたんだろう」
「それがどうしたというんだ」
「もし片方だけ変化があったとしたら?」
「とても怪しむな。付けたくないとも思う」
「そう、だが人は仲間がいると安心感を抱くんだ。」
「だからまんまとハチマキを巻いたって訳か」
「そういうことだ。とりあえず2人の場所を見に行こう」
巳之助と二人の方に行くと二人は仲良く放送委員のテントにいた。ハチマキはテーブルの隅に2つまとめて置いてあった。
俺たちは2人にはあえて何も言わずハチマキを回収し、代わりに俺たちのハチマキを置いてその場を後にした。
その後わかった事だがハチマキには硫酸ジメチルが仕込まれており、猛毒ということを知った。
その後、体育祭は無事に終わった。結果は負けていたがそんな事はどうでもいい。今はただこの結果に満足していた。
パストメール 永峰美海 @Rain677
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