九話 拝観のこと(改稿済み)

 いろいろ書きたいことがあるので、どれから手を付けていいものやらとかなり悩んでます。その為、間が開くこともあるのはご了承ください。


 さて、今回は個人での調査のことを書いてみようかと。しばし、お付き合いください。


 今回の拝観は、あくまで個人でのレベルになります。

最近は、円空学会の中でもある程度の地位は築けていますので、拝観予約をする際も「円空学会の〇〇です。」と言えば、お寺さんでも話がスムーズに通じることがあります。

 一方で、「個人の場合はどうなんでしょう?」と訊かれることがたまにあります。


 基本的に、美術館、博物館、郷土資料館などに展示されている仏像(円空像以外のものを含む)は、「精(しょう)」が抜かれている木像などです。

 博物館的には仏教美術品や骨董品の扱いのようですね。


 「精」というのは、仏像や神像などに宿ると言われる魂を意味すると聞かされております。ご自宅に仏壇がある方、仏壇開きをされる際にご本尊に「精入れ」と言う儀式をされたことと思います。

 つまり、木像などに精を入れることによって仏像や神像になる訳です。


 一方、寺院やお堂、神社などに祀られているものは、信仰の対象です。

 例えば、岐阜県高山市丹生川町下保にある千光寺の「円空仏寺宝館」や長野県木曽郡南木曽町にある等覚寺の境内にある円空堂は、寺院内のお堂としての取り扱いですので信仰の対象となります。


 まずは、その辺を踏まえて下さい。


 さて、美術館、博物館、郷土資料館に展示されているものに関しては、事前に予約は必要ありません。

 常設展示されているものであれば、休館日以外の開館時間に合わせて行けば自由に拝観ができます。


 ただ、多くの場合でガラスケース内での展示であり、円空像の転倒防止が図られ、背面の墨書が確認できないことが多いです。

 その場合は、受付や学芸員に「背面はどうなっているのか?」と確認することも

ありでしょう。


 寺院の場合は、事前に連絡をし拝観の予約を取る必要性があります。

お寺さんも人ですから、いろいろ都合があります。

 日によっては檀家のお勤めや本山での研修など実に様々です。


 また、急な寺務により拝観が叶わなくなったと言うことも多々あるかと思います。 そのような場合は、悪態をつく前に日延することを了承し、次の日にちを模索するのが最善の気がします。


 拝観の予約をするにも、電話、メールなどの手段があります。

必ず伝えなければならないものは、

・「拝観の予約をお願い」する旨

・氏名

・連絡先

・拝観希望日

でしょうか。


 拝観料についても確認しておくと良いでしょう。

また、御朱印を希望される方も多いと思います。

同時に確認しておくと良いでしょう。


 先夜、とあるお寺の住職と電話で話していましたが「どんな方が拝観に来られるか分からないから、極力、個人はお断りしてます。 ただ、研究や調査の為なら応じ

ます。 あとは、団体ツアーにも応じますよ。 監視の手段が取れれば、個人拝観に応じることもやぶさかでは無いんですが。 所蔵する仏像などの寺宝はホームページなどでお見せできるようにすることも考えていますよ」と話されていました。


 こんな割と開けたご住職もいらっしゃいますが、お寺によっては、普段から金庫に仕舞い込んで朝のお勤めに参加した方に住職の気分次第で拝観ができることもあったが、今では檀家さえも拝観ができない状態と言う所もあります。


 拝観の心構えです。


 寺社に祀られている、収蔵、安置されているものは信仰の対象です。

ご本尊や本殿にまず、挨拶はした方が良いでしょう。


 その後、管理者とある程度会話をした後、いよいよ拝観に入ります。

円空像の場合、触ることが許されるかもしれませんが、軍手ではなく白手袋は持って行った方が良いかもしれません。

 また、素手で直接触ることも許されるかもしれません。

その際、指輪、腕時計は外した方が良いと思います。どこで傷をつけてしまうか判りませんからね。


 もちろん、拝観を終えた後にもご本尊や本殿にお礼をするのを忘れないようにして下さい。


 あなたの行動が後に繋がるか拝観謝絶に繋がることを頭の片隅に置いておいて下さい。


 あとは、急な用事などで拝観に出掛けることが難しくなった場合ですが、必ず、先方へ電話を掛け行けなくなった旨を伝えるのはとても大事なことです。

いちいち書く必要も無いと思いますが、最低限のマナーですね。


 そうそう、お寺によっては、抱き抱えることを許される所もありますよ!

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