それから

「All right. Let’s start todays lesson!」


「Everyone please stand up!」


 今、本人は□□中学校で教職員としてこの場に立っている。

 

 大学で教わった英語のノウハウを、授業を通して教えているらしい。


 生徒もある程度真面目には授業を受けてくれている。そのため、生徒指導など、余計な事に手を焼かなくて助かっている!


「やっぱり、(私の名前)先生の授業はしっかりしてますね〜!」


「あっ、ありがとうございます!(お世辞だろ〜)」


 とりあえず、人並みかそれ以上くらいの授業はなんとか提供できているらしい。


 周りから見た自分はきっと……


 (愛想のいい先生)

 (授業の面白い先生)

 (やる事はちゃんとやる先生)

 (熱心な先生)


 (感情豊かな先生!)


 こんな感じかな〜?


 ん〜。


 悪くは無いね!


 本人はさぞ感情を全て取り戻したように錯覚しちゃったりして〜


 そんな良い感じのノリの本人を見ているのも悪くは無い!


 いつまで持つかな〜その上っ面の感情!


「あ、申し遅れました!」


「私――              」


 今、どこからか、自分を嘲笑う声が聞こえた気がした。


 

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葛藤 エナツユーキ @YuukiEnatsu

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