中身

 あるはずのないものがなかったり、ないはずのものがあったりすることが恐ろしいと思うんです。不安感が強いというか、違和感が心地悪いというか、動揺してしまうんです。


 私の苦手なものは人形ひとがたで、大小関係なく人の形をしているものが苦手です。ポスターしかり、マネキンしかり。生身の人間だと人の形に人の魂が入ってるなってわかるんですよ。ああ、生きてるなって。それでも苦手ですけど。

 人形にんぎょうやマネキンは特に苦手です。中身空っぽですからね。そう理解しているうちは良いんです。でも、時々中身入ってるんですもん。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

鳳濫觴 @ransho_o

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ