第50話 ありがとう……さようなら……


皆さん。

おはこんばんちは。

ルークです。


別れというものは……突然くるものです。


それは4日後……突然きました……。

いつもと変わらない日常……



「ぬぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


〝ゴロゴロ! ビターン!!〟



っと、最奥にぶち当たった魔物さん………。

もう……何回目になるのか……数えるのもやめていました……

いつも通り……また立ち上がり迫ってくると思っていたのですが………


〝サラサラサラサラ〟


っと塵になっていく魔物さん………。

あまりに突然の事で……僕は…… はい? っと声を上げることしか出来なかったのです………。

何があったのでしょう…………? 何かがきっかけで……魔物さんの心が折れたようです……。


塵になり……完全に消滅した魔物さん。


うん……今までありがとう……。

そして、さようなら……嫌いじゃなかったよ……。



「ぬぅぼ♫」



感傷に耽る僕とは違い……ドラゴさんは嬉しそうに中へ入っていく………。

どうやら……本当に終わったようだ……。

慌てて、ドラゴさんを追って中へ入る。

そこそこ広い空間……本当なら……魔物さんと死闘を行うはずだった空間。

ますます……虚しさが僕の心を覆い尽くす……。


ふっと気づく……



うん? いつのまにか中央に……水晶が設置された台座が……なんだこれ?



恐る恐る触ってみると……空間に〝ステータス〟みたいな画面が開き、文字が浮かび上がる。



うんと……なになに? 


〝ダンジョン踏破 おめでとうございます。〟 


………はぁ、ありがとうございます……。


〝ダンジョンマスター権限を受け取りますか?〟


………って……〝はい〟……しか無いんですけど……。


………〝ダンジョンマスター権限を受け取りますか?〟 


……う〜ん……どうしよう………。


………。

…………〝ダンジョンマスター権限を受け取りますよね?〟


……うん? なんか表現変わった? ……とりあえず……保留……かな。


………。

…………。

……………〝ダンジョンマスター権限を受け取れよ!!〟


!! 怒られた!! ………って……君、意思があるの?


えっ……なになに? 〝ダンジョンコア〟……さん?

……っで、新しいダンジョンマスターを探していた?


えっと……あの魔物さんが……ダンジョンマスター? ……違う? じゃぁ……誰が現在のダンジョンマスターなの?


……下の階にいる? ………まだ下があったんだ……。

はい? どうする? はよ決めろ!?



えっと……ど、ドラゴさん? ど、どうしましょう?


「ぬぅぼぉ⤵︎⤵︎」


えっ……勝手にしろ!? ひど!?

わ、わかりましたよ!! なります!! なれば良いんでしょ!!



僕は画面内の〝はい〟を押した……こうして、僕はダンジョンマスターになったのだった……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

突撃! 隣のマンドラゴラさん 〜さぁ、ご唱和ください! 1、2、3、ぬぼぉぉぉぉぉ!!〜 同瀬馬野抱枕 @makues_17

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ