第52話 やったじゃん!! ミルクじゃん!

 っていうかこの牛さんは何なのよ?


 ブモオオオオオオ!!!


 う、うん…

 わかんない…


「リフ! リーフ、リフ!」


 あのねアンドリュー

 うん、仲良くなったのね

 そう、わかんないけどわかったよ


 しかしきったない!


 ちょっとまて?

 こういう時こそ

 カッビキラーなのでは????


 そう!


 一瞬で牛さんがキレイになっていく!!

 素晴らしいぞ

 カッビーキラー!!


「ブモ? ブモオオオオオオオオオオオオ!」


 そうかそうか

 うれしいかあ!


 私も嬉しいよお!

 アンドリューと再会できた上に新しい友達までできて!

 ん??

 なんだか様子がおかしいぞ??

 なんか牛さんの身体が光ってるよ???

 ってか、なんでアンドリューも一緒になってピカってるの?


 あれ?

 向こうからもう一頭???


 来るのか

 そりゃ来るよな


 あー! こいつアンドリューを喰おうとしてたやつじゃないか!!!

 許さんぞ!

 って思ってたらきれいになった牛さんが今来た汚い牛さんをどつきたおしている…


 あ、いや、もう

 そのへんで

 なんだかかわいそうになってきた


「ブモモモォォォ…」


 反省しているようだし

 お前もキレイにしてげるよ


 カッビーキラー!!


 よしよし

 綺麗になったねえ

 これで安心

 なにが?


 ん! え?

 今度はアンドリューが?!

 アンドリューは私の手を引っ張ると、私を牛のの背中に乗せてしまった。


 そうしてしばらくして

 デレクがやってきた。


「シャーナ様、何やってんですか? 楽しいです?」


「いや、あの、なんかすみません…」


「いいんですけどね、楽しいんなら。 ところでこのホーンオックスどうしたんです?」


 ん?

 なんと?

 ホーンオックス??


「デレクさんや、ホーンオックスとはなんぞ?」


「あれ? シャーナ様、知らずに背中に乗ってたんです? ホーンオックスはもともと家畜の牛が野生化した魔物ですよ、肉がうまいって…

 うわあああああ!! 睨まないで! ごめんなさいいいいいい!!」


 あほだな

 デレク


「で? アンドリュー。 この牛さんたちとお友達になったのはステキなことだけど… どうすんの?」


「リーフ! リフ?」


 するとピエタちゃんが牛さんに近づき何か話してるよ


「ピッピ! ピー」


「モー! ブモモモ…」


「ピ!」


 …


 あれ?

 私をおろした牛さんがお腹を出してくる…


 これは?

 ミルクを?

 搾れと??


 おおおおおおおおお!!


 やったじゃん!!

 ミルクじゃん!


 これは大変なことになったぞ

 ミルクが

 ミルクが手に入った!!


 いくらでも搾っていいみたいだし!

 ミルク祭りじゃ!

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