第33話 ~ズッキニーとボア肉のガリック炒め~

 授けましょう!


「そなたたち、何がほしいのじゃ?」


「おい、お嬢がまた変なことを」

「いけません、師匠。それを言うとふてくされて教えてくれんくなっちゃいます! ここは付き合うしかありません」


 小声でカーゴさんとデレクがなんか言ってるが無視だ無視!


「改めて、そなたたち何が欲しいのじゃ?」


「あのお、すみません。それはいったい何キャラですか?」


「ん? 見てわからぬのか! 食の! 神様!!」


「あ、そうなんですね、失礼しました。お二人とも、よろしくお願いいたします」


 なんでセアラがいろいろ聞いてくるのよ


「ハハア。食の神様! ズッキニーのレシピがいただきたいです!」


 デレクはだいぶわかってきたな


「うむ。授けよう」



 ~ズッキニーとボア肉のガリック炒め~

 ・・・材料・・・

 ボアこま切れ肉 適量

 ズッキーニ 1本

 塩 小さじ半分

 こしょう 少々

 小麦粉 大さじ半分

 オリーブ油 大さじ1

 おろしにんにく 1片強


 あ、そうそう。この全集、さじいくらとかやたらと多いので基準になる匙を決めたってカーゴさんが言ってたな。


 うん、わかりやすい


 ・・・作り方・・・

 ズッキーニは指一本分の厚さの輪切りにする。

 ボアこま切れ肉は食べやすい大きさに切り、塩小さじ半分、こしょう少々、小麦粉大さじ半分を順にまぶす。


 フライパンに油大さじ1を強めの中火で熱し、ボア肉を炒める。

 色が変わったらズッキニー、おろしたガリック1片強を加え炒め合わせる。


 どうよ?

 出来上がる前からもう男二人の目が


 怖いよあんたたち


「やばい、このガリックの香りは危険すぎる。エールだ、エールが飲みたくなる味だぞ」


「これは。この香りは本当に食欲をそそりますね。エール。たしかに」


 何言ってんだお前ら

 レオシュ様にお出しするんだろうが



 そして遂に完成!!


 たしかに香りがとてもいいね

 では一口!!


「おおおおおおおおお!!!! ガリックのパンチの効いた香りとボアがベストマッチ! そこにズッキニーの独特の触感が加わりながら口の中に広がっていく!! おいしいいいいいいいいいい!!!!!」


「やっぱりだ!!! これはエールだ!! こいつは塩と胡椒だけの味付けなのにそれがむしろ料理を完成させてやがる!!! うますぎるぞ嬢ちゃん!!」


「あっさりめの炒め物なのにこのパンチはすごいです! うまい! 本当にうまい!!」


「リフ! リリリリリリリリ!」


「美味しい!! これは暑い日に訓練の後にがっつり食べたいメニューですね!!」


 みんな絶賛

 よかったよかった


 あ、そういえば狩った魔物の解体は終わってるらしい。しばらくはお肉に困らないってデレクが言ってたな。


 さて、レオシュ様にお出しするのは執事の方々に任せて、私はここでお昼を食べたらちょっとお出かけしようかな

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