第27話 ボーナスじゃん!

 その後順調に狩りを続け、日が暮れてきたので帰ることにした。

 帰り道はセアラが魔物をサクッと退治してくれる。

 私の出番はない。


 セアラ、マジ強い


 ウサギの魔物肉も美味しかったよね?

 この様子なら他のお肉も期待できそうだ


 なにより!!


 さ、狩った獲物はマジックバッグに詰め込んでっと



 いよいよ森の出口付近に差し掛かったところ、


 突然魔物が現れた!


 ついに来た!

 鳥!!

 数は4体!


 まあ、問題ないけどね!


 セアラが剣を抜いて構えたところ、後ろから声がする。

 振り向くとそこにはアンドリューが。


 そして、魔物を見て何か喋ってる。


 おまえ今日一日寝てただろうが!!

 どうしたんだ突然?


 え?


「リーフ!! リフリフリフ」


 すると4体の鳥が飛び上がり、私たちの頭上を越えて、奥の森へと消えていった。


 何だ?

 あいつら何がしたいんだ?


 アンドリューを見ると、 ニコニコと笑っている。


 何?

 どういうこと?

 え?

 今のなに?


 せっかく鳥肉をゲットできそうだったのにいいいいいいい!


 トホホ


 まあ仕方ないか


 そして領主館に帰り着いた。

 カーゴさんとデレクさんに出迎えられ、今日の獲物の確認をせがまれた。


 食いたいのか?

 食いたいのか?

 そうだろうそうだろう!

 だがまだだ!!


 レオシュ様に報告が先だろ?


 報告は私が行かなきゃなのでその間にセアラとシェフ二人に解体をお願いする。

 そういえば保存をきちんとしないと魔物肉はすぐダメになるんだって。ダメになった魔物肉はそこから瘴気があふれて周りが毒で汚染されちゃうんだってさ。


 こわっ!

 ちゃんと処理しておかないとね


 で、私はレオシュ様の元に向かう。


 さて、どんな反応をするかな?

 ワクワク

 わくわく

 ドキドキしながら部屋に入り、レオシュ様に挨拶し、ソファに座る。


 早速本題に入る。魔獣の件である。

 まずは討伐数の報告。

 セアラが倒した3匹分を報告する。

 

 さらに、とアンドリューで倒した2匹の分の報告もした。

 その報告を聞き終えた後、レオシュ様は少し考え込むようにした後、口を開く。


「ふむ、なかなか優秀なようだな。では、これからもその調子で頼むね!」


 それだけですか!?

 もっとこう

「ほう! 大したものだな! 今後もよろしく頼むぞ!!」

 的な言葉を期待してたんだけど


 いや、まあいいか


 次は


「ところで、セアラが倒してくれたという魔獣の肉は?」


「はい、すでに厨房に預け解体をお願いしております。」


「うん、楽しみだね。明日はそれを出してくれるのかい?」


「はい、是非とも料理に使いたく存じます」


「うむ、では、そうしてくれる? ああ、野菜の料理も忘れずにね」


「かしこまりました」


 よし! これで、肉の調理方法が増える!

 肉も手に入る!

 やったね!


「それで、魔獣の肉の代金なんだけど」


 ん?

 お金くれるの?

 ボーナスじゃん!

 ラッキー!


「金貨1枚でどうだい? それと、今回の魔獣の情報料として銀貨5枚」


 はい?

 そんなにもらえるんですか?

 

「はい、ありがとうございます。謹んでお受けいたします」


 よし、もらった

 さすがに貰いすぎのような気もするが、まあ細かいことは気にしないでおこう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る