第19話 ~ボア肉とパンプキのトマト煮~
では、レオシュ様の夕食作りのスタート!
もともとの今日の夕食のメニューを聞くと、飢饉の影響もあって最近は小麦が少なくなりポテトを主食にして、料理を組み立てているのでと言い訳を言ってきたがサッサと聞く。
保存用パン … 硬くてまともに食えない。かといってスープに浸すと感動的にまずくなるのはなぜなのか
ポテトサラダ … 茹でたポテトに塩をふって混ぜたもの、ポテトはいつもシャクシャクと生っぽい
ポテトフライ … 油と強火で焦げ気味のガシガシしてる塩味
スープ … 野菜などを煮込んだ味のしないスープ、塩水。
ボアのソテー … 領内で何とか獲れたボアの肉をこれまた強火でガンガンに焼き焦げ焦げのソテー、塩味。
デザートはなし、ミルクあり。
レオシュ様、贅沢しないんだな。
できないのか。
私と食べるもの変わらないんだな。
なんだかしんみり…
あ、ちなみに右側は私の感想なんだけど、これが伝統的な作り方らしいからみんなこれを当たり前に食べている。
私も、パンプキスープ・ソテーを食べるまではこれが当たり前なんだと思ってましたとも。
さて、私が準備できるのは、先ほど作ったパンプキスープとパンプキソテー。スープは問題なし。ボア肉があるのか、ならボア肉とパンプキのトマト煮ってのが載ってるな。
これいってみるか!
さっそくデレクさんに頼んで材料を準備してもらう。
まあ作るのもデレクさんなんだけど
~ボア肉とパンプキのトマト煮~
・・・材料・・・
揚げ物用ボア肉2枚
パンプキ 1/4
トマト 2玉
ガリック?? 1片
油 適量
ワイン 適量
塩 適量
胡椒 適量
適量とは…
まあいいや、ガリック、ああ、これか。野菜全集に載ってる絵を見せると、今回畑に出来ていたものにあったらしい。デレクさんが走って取りに行く。
頑張れ! イケメン!
「さて、では作り始めますか!」
(あなたは読むだけですよね?)
というデリクの心の声は聞こえない。
・・・作り方・・・
1.パンプキは皮をところどころむき、指2本幅に切って長さを半分に切る。オニオは縦薄切りにする。ガリックは横薄切りにする。ボア肉は2cm幅に切る。
2.鍋にガリック、油小スプーン2杯分を入れて中火で熱し、香りが立ったらボア肉を加え、うすく焼き色がつくまで上下を返しながら焼く。パンプキ、オニオを加え、オニオが透き通るまで炒める。
3・ワイン大スプーン2と、カットしたトマトを加え、ひと煮立ちしたらふたをして、弱火で約10分煮る。塩少々を加えて混ぜ、器に盛る。粗びきこしょう少々をふる。
だそうだ、頑張れデレク!
あ、デレクさんが泣きそうな顔をしてこっちを見てる。
「そんなに一気に言われてできるわけないもん。 誰にもできないもん」
もん、じゃねえし
なにかわいくいってんのよ
あーもう!
わかったわかった!
じゃ、もっかい初めから行くよ!
てかカーゴさん、見てないであんたも手伝ってよ。
カーゴさんが作ってデレクさんがノートにまとめりゃいいでしょうよ!
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