12 雷鳥vs冥虎

奥義の雷神・雷鳴轟雷と冥虎がぶつかり合い、ある音が響き渡った。

まるで硬質の何かが、折れたような音が…

アード、ディアードともに土煙が漂い、二人の戦いを見ていた二人と一匹は、どうなったんだと土煙が収まるのを唾を呑み観戦していた。

「ははははは!」

そんなディアードの笑い声が無音の闘技場に鳴り響いた。

そんなとき、急な風が吹き土煙を吹き飛ばした。

勝者は、アード。ディアードの愛刀隼が、刀の中腹から折れてしまっていた。

「見事だアード」

「ありがとうございます」

「あれ?」

「どうした?」

「いや、いつもみたいに魔石催促来ないなと」

「ちょっと待て」

「その刀よく見せてくれ」

「まさか…」

「魔王刃四振りなのか?」

「魔王刃四振り?」

「いやなんでもない」

「もし、お前の目的を果たした時に教えてやる」

「なら、エクルートで、師匠たちにあったらまた戻ってくるよ」

「そうか、分かった」

「ディアード・ロディクスの名において、アード・ジグラルをランクC+ランクに命ずる」

「はい」

「今日は、もう疲れただろうから、ゆっくり休め」

「はい」

闘技場から出て、どっと疲れが、出てきた。

さっきの戦いで、俺の魔力総量の半分程度を使い切ってしまっていた。

流石に組合代理人ギルドマスターに言われなくても迷宮には行かなかったことだろう。

疲れ果て、部屋に戻ると死んだように眠っていたのだった。

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何故かよくわからないけど帝国騎士をクビになりました。~もふもふ狼達と辺境の村でスローライフ~帝国が潰れそう?あなたの息子がしでかしたことですよ?~ @kai-0

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