第872話 「語るに落ちる」とはこのことか。

衆議院東京第15区の補欠選挙で、「つばさの党」が他党の候補者の演説を遮るような行為を繰り返していた、ということで5/13に警視庁の捜索を受けた、というニュースが新聞記事となっていた。


選挙期間中にも問題視されていたが、一般的な感覚からすると、そうとう「質(たち)の悪い」行状であったことは多くの人が知るところである。


新聞記事では、出馬していた根本 良輔氏が、報道各社の取材に対して、操作容疑となった行為に対して、「法律の範囲内」と主張し、「他の候補者がいる場所での街頭演説を止める法律はないと確認している」と話したそうである。


「語るに落ちる」とはこのことである。学生時代に聴いた言葉であるが、「法律は最低の道徳」というものがあったと記憶している。社会の一構成員として、良識ある社会人として生きていくならば、さらに高次のマナーであったり、思いやりであったり、高い倫理観であったり、そのようなものを持って生活しているであろう。「法律にはない、法律の範囲内」と言って平然としている人が行なっている行為が、いわゆる「世間」からどのように見られているかは言うまでもないだろう。


少なくとも私は、”common sense“から外れた行為に対して、「法律には違反していない」という人を、国会議員にはしたくない、と思う次第である。

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